堀江さんからまた返信が来ていました。
フランスブログが逆切れしてる。面白い。|堀江貴文オフィシャルブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ」by Ameba
前回のエントリの最後の一文を冗談と取らなかったようですね。今日は、友人とSalon International de l'Agriculture 2010に行って、美味しいワインとチーズを探す予定があったのですが、友人にはごめんさいして、堀江さんへの返答を書いておこうと思います。
最後の一文を冗談だととらない人は「フランスの日々」の管理人は堀江さんが嫌いなんでしょ、って思ってるかもしれないので、まず少し堀江さんについて書こうと思います。それから現在、堀江さんが抱える問題点を指摘してから、もう一度彼に提言したいと思います。
検察に逮捕されたことは、陰謀だと言っている人もいます→“検察が逮捕したい人”一覧 - Chikirinの日記
。同意はしないけれども、僕もありうる話だとは思います。検察がシステムの破壊者を好まない傾向は指摘できるかと思います。日本ではGoogle、Facebook、Amazon、eBay、Twitter、Youtubeなどの新興企業は検察に潰されていたかも知れません。とにかく、世界の動きや技術の動きを読み、的確に判断をくだせる彼の頭脳には、インターネットの一研究者として敬意を表したい思います。
移民の話では、「積極移民やってみればいいじゃん、と私は思いますけど。やってみないとどうなるかわからんし。やる前から色々最悪ケースのことばかり考えてたら何も進まないよ。(引用)」と言っています。これがまずい理由も以前書きました。受け取る方は「それは君が低賃金の移民を使う方だからでしょ。移民と賃金競争しなければならない庶民はどうなるの?」と考えます。どちらの話でも堀江さんは受け取り手がどのように受け取るか想定していないために、ベーシックインカムでも移民の話でも不安を与えてしまうのです。
堀江さんは将来に対する明確なヴィジョンを持ち、メディアを通じた強大な影響力を持ちながら(現時点でブログのGoogle readerでの購読数13629、twitterフォローワー約40万、それとテレビ出演)、受け取り手を不安にすることしかできていません。本来の実力からすると、あまりに不本意な結果と言わざるを得ません。自分が運営する会社だったら将来に対するヴィジョンが正しく、結論が正しかったらそれで十分だったでしょう。会社であれば、堀江さんを信奉する信者に対して正しい結論を伝えるだけで十分です。それは成功しても失敗しても自分で責任が取れるからです。しかし、日本の将来についてヴィジョンを語る場合にはそれだけでは不十分です。
受け取り手を意識した論理展開ができず、結論だけを主張していても、堀江さんを完璧に信頼している信者にしか影響を及ぼせません。信者以外は不安になるだけです。これが、「Re: 堀江貴文オフィシャルブログ」で、僭越ながら1) 子供や孫にそのような世界を与えたいのかどうか議論する、と提案させていただいた理由です。
(日本国民全員を信者にすれば正しい結論を実行できるじゃないかと思う人がいるかも知れませんが、それは民主主義を生み出そうと王侯貴族を虐殺して、逆にナポレオン皇帝を生み出したフランス革命の失敗みたいなものです。社会自体としては成熟していません。)
敗軍の将、兵を語る:「勝ってたら首相も見えた」、堀江貴文氏 - ニュース - nikkei BPnet
僕が見たところ、堀江さんが選挙に負けたのは相手の組織票が原因じゃないと思います。受け手を意識した発言ができてないだけです。「だって選挙は面倒くさいもん。」、「本当に政治家ってバカだな」。これが受け手にどのように伝わるか理解して、少し修正すれば、亀井さんにだってきっと勝てます。
「私たちが堀江さんに期待するのは自由だ」
と。
このエントリに賛同して、堀江さんにTwitterでメッセージを伝えたい人は↓をクリックしてください。
このエントリについてホリエモンにつぶやく
「.@takapon_jp 堀江さん期待してます RT @Sophie525 フランスの日々:ホリエモン進化論 http://mesetudesenfrance.blogspot.com/2010/02/blog-post_28.html」とつぶやかれます。
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フランスブログが逆切れしてる。面白い。|堀江貴文オフィシャルブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ」by Ameba
前回のエントリの最後の一文を冗談と取らなかったようですね。今日は、友人とSalon International de l'Agriculture 2010に行って、美味しいワインとチーズを探す予定があったのですが、友人にはごめんさいして、堀江さんへの返答を書いておこうと思います。
最後の一文を冗談だととらない人は「フランスの日々」の管理人は堀江さんが嫌いなんでしょ、って思ってるかもしれないので、まず少し堀江さんについて書こうと思います。それから現在、堀江さんが抱える問題点を指摘してから、もう一度彼に提言したいと思います。
堀江さんとは
堀江さんは、まだインターネットがどこの馬の骨とも分からなかった、黎明期にその潜在能力を見抜くなど、将来に対する正確なヴィジョンを持っています。そして1995年から始まったインターネット市場の爆発的な膨張のなかで、10年以上常に最前線にいた人物で、日本を代表するインターネット・カンパニーを創始しました。その間、適切な判断を下し続けたことは、誰もが納得するでしょう。これは、彼が持つ将来に対するヴィジョンの確かさと、判断の確かさを証明してます。先の見えない時代の日本には、確かに必要とされているリーダーだと考えます。検察に逮捕されたことは、陰謀だと言っている人もいます→“検察が逮捕したい人”一覧 - Chikirinの日記
対話が欠如している堀江さん
意外に思われるかも知れませんが、僕がたどり着いた結論は、堀江さんと結構一緒なのです。例えば、ベーシック・インカムと移民の話では、結論が堀江さんのものと一緒でした。どちらの話も両者が賛成です。しかし、どちらの議論でも堀江さんは、言い方がまずいのです。ベーシック・インカムの話では、何がまずいかは、「Re: 堀江貴文オフィシャルブログ」に書きました。ベーシック・インカムの議論が盛り上がることが、堀江さんにとって都合がいいと受け取られる可能性があります。移民の話では、「積極移民やってみればいいじゃん、と私は思いますけど。やってみないとどうなるかわからんし。やる前から色々最悪ケースのことばかり考えてたら何も進まないよ。(引用)」と言っています。これがまずい理由も以前書きました。受け取る方は「それは君が低賃金の移民を使う方だからでしょ。移民と賃金競争しなければならない庶民はどうなるの?」と考えます。どちらの話でも堀江さんは受け取り手がどのように受け取るか想定していないために、ベーシックインカムでも移民の話でも不安を与えてしまうのです。
堀江さんは将来に対する明確なヴィジョンを持ち、メディアを通じた強大な影響力を持ちながら(現時点でブログのGoogle readerでの購読数13629、twitterフォローワー約40万、それとテレビ出演)、受け取り手を不安にすることしかできていません。本来の実力からすると、あまりに不本意な結果と言わざるを得ません。自分が運営する会社だったら将来に対するヴィジョンが正しく、結論が正しかったらそれで十分だったでしょう。会社であれば、堀江さんを信奉する信者に対して正しい結論を伝えるだけで十分です。それは成功しても失敗しても自分で責任が取れるからです。しかし、日本の将来についてヴィジョンを語る場合にはそれだけでは不十分です。
俺は純粋に社会システムで皆が幸せになる仕組みを考えている思考実験をしてるだけだ。堀江さんは、日本についても会社と同じように、信者に対して正しい結論を与え続けて、活動を加熱し続けていけば、変わると信じているかのようです。しかし実際はそうではありません。結論さえ正しければ説明なんて必要ないとばかりに、堀江さんが結論だけを信者に伝えている間に、世の中は不安になり、堀江さんの結論とする世界から遠ざかっているのです。もっとはっきり言えば、社会に害を及ぼしているのです。具体的には、上の二つの発言は、僕にはベーシック・インカムの実現も、移民の実現も遠ざけたように感じられます。
受け取り手を意識した論理展開ができず、結論だけを主張していても、堀江さんを完璧に信頼している信者にしか影響を及ぼせません。信者以外は不安になるだけです。これが、「Re: 堀江貴文オフィシャルブログ」で、僭越ながら1) 子供や孫にそのような世界を与えたいのかどうか議論する、と提案させていただいた理由です。
(日本国民全員を信者にすれば正しい結論を実行できるじゃないかと思う人がいるかも知れませんが、それは民主主義を生み出そうと王侯貴族を虐殺して、逆にナポレオン皇帝を生み出したフランス革命の失敗みたいなものです。社会自体としては成熟していません。)
「ホリエモン+対話=最強」説
私見を述べさせてもらえれば、あなたは「お金で買えないものはない」とテレビに華々しく登場した数年前からもずっと、ものすごい勢いで成長しているように見えます。検察に逮捕された挫折を含め、成長が加速しているのでしょう。受け取り手を意識した論理展開ができれば、最強です。出獄後、堀江さんを見守ってくれた信者は有り難かったことだろうと想像しますが、信者だけを対象にした言説は堀江さんをそこまでの人にしてしまいます。そこはあなたが活躍する場所ではないと気づいてください。敗軍の将、兵を語る:「勝ってたら首相も見えた」、堀江貴文氏 - ニュース - nikkei BPnet
僕が見たところ、堀江さんが選挙に負けたのは相手の組織票が原因じゃないと思います。受け手を意識した発言ができてないだけです。「だって選挙は面倒くさいもん。」、「本当に政治家ってバカだな」。これが受け手にどのように伝わるか理解して、少し修正すれば、亀井さんにだってきっと勝てます。
みんな適当にdisるコメントつけてるだけだ。特に意味はない。ポジショントークなど高等なことは考えてないぞ。...(略)...それだけの人間なんだよ。君も僕も。確かに堀江さんがブログで何をしようが自由です。でも堀江さんが学んだ国立東京大学は、国民の税金で運営されていて、日本最高峰の教授陣の給与も税金でまかなわれています。うちの家族・親戚は何世代も税金を払ってきたし、税金を払う日本人としてその頭脳に期待する権利はあります。なので最後に言わせてもらいます。
「私たちが堀江さんに期待するのは自由だ」
と。
このエントリに賛同して、堀江さんにTwitterでメッセージを伝えたい人は↓をクリックしてください。

「.@takapon_jp 堀江さん期待してます RT @Sophie525 フランスの日々:ホリエモン進化論 http://mesetudesenfrance.blogspot.com/2010/02/blog-post_28.html」とつぶやかれます。