Mont-Saint-Michel, France
2007年7月、サルコジ大統領はジャック・アタリにどのように経済を活性化すれば良いか調査を依頼しました。そのレポートが全国の書店で購入可能です(Amazon.fr: 300 DECISIONS POUR CHANGER LA FRANCE: Jacques Attali,Collectif: Livres)。しかし、驚いたことにこのレポートはインターネットで全文がダウンロード可能なのです(300 décisions pour changer la France)。以下がamazon.frの概要紹介の日本語訳です。
フランスを変えるための300の決定

2007年8月共和国大統領と首相はジャック・アタリに、フランスのエネルギーを解放して、強力な成長を遂げるための方法を熟慮するための委員会を招集するように依頼した。6ヶ月の間、43の人物が数百の公的・私的職業人と面会し、インターネットで受け取った提案を検討し、外国の経験を観察した。診断は明確だ:世界が歴史の成長の最も強力な波に押し流されている間、フランスは乗り遅れた。フランスの世界での地位は弱まっていて、現在と未来の国民の繁栄がかかっている。どのように対応するべきか?、「フランスの成長の解放のための委員会(Commission pour la libération de la Croissance française)」はフランスを変える300の決定を明らかにした。このレポートは以下のことを明らかにする:もしこの国が迅速に強力に対応するなら、今日の子供達は彼らの両親よりもより良い生活が待っているだろう。この行動を開始する前に、手をこまねいていてはならない。重要な改革と同じぐらい構成しているこの300の決定は、同時に活用されるべきである。全てが成功への本質なのだ。ページを繰るにつれて、もっと強いフランス、もっと自由なフランス、もっと豊かなフランス、もっと公正なフランスが描かれる。
316ある決定の項目だけ、翻訳しました。
  • 第一部 世界的成長に完全に参加する
    フランスを変えるための300の決定(1/3)
    第一章:始まり、知ること
    第二章:優先事項:極小企業(TPE)と中小企業(PME)の援助
    第三章:不足しないための革新

  • 第二部 機動性と安心の当事者
    フランスを変えるための300の決定(2/3)
    第一章:社会対話を近代化する
    第二章:新しい安心
    第三章:社会の機動性
    第四章:地理的機動性
    第五章:経済の機動性:競争を拡大し、よく組織する
    第六章:国際的機動性

  • 第三部 成長のセービスにおける新しい行政
    フランスを変えるための300の決定(3/3)
    第一章:支出の抑制による公的集団の効率の改善
    第二章:戦略的で有能な国家を奨励する
    第三章:改善する効率のために権限委譲を明確化する
    第四章:準公的分野に効率的な契約を適応する
    第五章:財政戦略と成長する税制に適応する
フランスを変えるための300の決定について興味がある点について書いています。
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Mont-Saint-Michel, France
2007年7月、サルコジ大統領はジャック・アタリにどのように経済を活性化すれば良いか調査を依頼しました。そのレポートが全国の書店で購入可能です(Amazon.fr: 300 DECISIONS POUR CHANGER LA FRANCE: Jacques Attali,Collectif: Livres)。しかし、驚いたことにこのレポートはインターネットで全文がダウンロード可能なのです(300 décisions pour changer la France)。以下がamazon.frの概要紹介の日本語訳です。
フランスを変えるための300の決定

2007年8月共和国大統領と首相はジャック・アタリに、フランスのエネルギーを解放して、強力な成長を遂げるための方法を熟慮するための委員会を招集するように依頼した。6ヶ月の間、43の人物が数百の公的・私的職業人と面会し、インターネットで受け取った提案を検討し、外国の経験を観察した。診断は明確だ:世界が歴史の成長の最も強力な波に押し流されている間、フランスは乗り遅れた。フランスの世界での地位は弱まっていて、現在と未来の国民の繁栄がかかっている。どのように対応するべきか?、「フランスの成長の解放のための委員会(Commission pour la libération de la Croissance française)」はフランスを変える300の決定を明らかにした。このレポートは以下のことを明らかにする:もしこの国が迅速に強力に対応するなら、今日の子供達は彼らの両親よりもより良い生活が待っているだろう。この行動を開始する前に、手をこまねいていてはならない。重要な改革と同じぐらい構成しているこの300の決定は、同時に活用されるべきである。全てが成功への本質なのだ。ページを繰るにつれて、もっと強いフランス、もっと自由なフランス、もっと豊かなフランス、もっと公正なフランスが描かれる。
316ある決定の項目だけ、翻訳しました。
  • 第一部 世界的成長に完全に参加する
    フランスを変えるための300の決定(1/3)
    第一章:始まり、知ること
    第二章:優先事項:極小企業(TPE)と中小企業(PME)の援助
    第三章:不足しないための革新

  • 第二部 機動性と安心の当事者
    フランスを変えるための300の決定(2/3)
    第一章:社会対話を近代化する
    第二章:新しい安心
    第三章:社会の機動性
    第四章:地理的機動性
    第五章:経済の機動性:競争を拡大し、よく組織する
    第六章:国際的機動性

  • 第三部 成長のセービスにおける新しい行政
    フランスを変えるための300の決定(3/3)
    第一章:支出の抑制による公的集団の効率の改善
    第二章:戦略的で有能な国家を奨励する
    第三章:改善する効率のために権限委譲を明確化する
    第四章:準公的分野に効率的な契約を適応する
    第五章:財政戦略と成長する税制に適応する
フランスを変えるための300の決定について興味がある点について書いています。
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Versailles, France
「フランスを変えるための300の決定」の「第三部 成長のセービスにおける新しい行政」を翻訳してみました。316項目あった提案もこれで全て訳し終わりました。フランスの成長の解放のための委員会(Commission pour la libération de la Croissance française)によるとこのうち何個かの項目については、行政と議会で採用が決まって来たそうです。大まかにいうと、これらの提案は自由化の方向に向いています。

支出の抑制による公的集団の効率の改善
(AMÉLIORER L’EFFICACITÉ DES COLLECTIVITÉS PUBLIQUES PAR LA MAÎTRISE DES DÉPENSES)

224. 憲法からPLF(Projet de loi de finances)とPLFSS(Projet de loi de financement de la sécurité sociale)の区別を削除する
225. その周辺に年間のソルド(Solde)の予算の3年分の支出の規則を定義する
226. 流出の危険を抑制し、支出の構造的に強化された提示を課すために、公共のオペレータが借金することを禁止する
227. 病気保険のための限定的貸し付けを決める
228. 国のサービス(学校、大学、病院、行政)を評価し、利用者が参加するべきその評価を一般に公開する
229. 上司のと利用者による公的サービスの直接・間接の全ての代理人を評価する
230. 総額が特定の閾値をこえた税務と社会の支出の効率に対する深い評価を実施する

戦略的で有能な国家を奨励する
(ENCOURAGER UN ÉTAT STRATÈGE ET EFFICIENT)
  • 規則を単純化、安定化させる(SIMPLIFIER ET STABILISER LES NORMES)
231. 主要な共同体文と同様に事前と事後に全ての法案と規則の評価を行う
232. 提案の各四半期、規範的で的を得た単純化に公表する義務を負う最良の行政のための委員会を作る
233. この委員会に1970年より先の全ての法律を今日それらがひき起こす困難の見地から再検討させる
234. 各月に投票されたテキストを活用する議会を形成する
235. 単一化と単純化のための諮問の手順を成文化する
236. 相談に提出される予定の計画と法案の政令を速やかに公表する
237. 全ヨーロッパの交渉の前に、国の経済、社会、財政の利害を良く知る
238. 全てのヨーロッパのガイドラインを最短で一切の例外無く移し替える
  • 行政を整理し活性化する (ALLÉGER ET DYNAMISER L’ADMINISTRATION)
239. 法律家と法律学者によって強化されたSGGに加えて、予算庁を管轄する首相と首相官邸を結び直す
240. 有機的な法律に酔って大臣の数を制限する
241. 各大臣のために法的な局長とヨーロッパ用件の局長、DRH、草案の局長を用意する
242. 県民の全ての権利に関する質問に体系的で、素早く明確に答える国のサービスを強く求める
243.
単一の行政か、公的集団で、家事や企業の活動と販売活動に必要な許可を再編成する
  • 行政の性能を刺激する (STIMULER LES PERFORMANCES DES ADMINISTRATIONS)
244. 計画の管理を再組織化する
245. 手順の具体化を促進する
246. 毎年150億ユーロの経済的利益のために、10個の主な新しいe-行政のプログラムを実行する
247. 国の主要部分を改革する
248. 社会保険などの手当の実用的な使命を満たすため行政機関を展開する
249. 全ての新しい組織を均整の取れた効率的な削減によって埋め合わせ、制限された更新可能な期間を割り当てる
250. 従業員とRGPPの宿泊と企業を助ける方法で、予算額の体系的な再検討を進める
251. 権限の重複を終わらせるため、分散した使命の地方分権のサービスを形成する
252. 3分の2の役人の入れ替えでない活用のために、さらに高い生産性の向上をつかう
  • 公的行政機関の付加価値を高める (VALORISER LES AGENTS PUBLICS)
253. 公的従業員に報酬の条件を定めることと選択の促進を発達させることを漸進的に認める
254. 行政官の成果(集団と個人)に関する特別手当を活用し公的報酬の方法を近代化する
255. 生産性の向上においてされた節約の3分の1を、公務員の給与の増加に割く
256. 公的機関の責任において個人的身分の回復なしの2つの退職の方法の選択の自由を確定する
257. 全ての公的役人のなかで人の動的でフレキシブルな管理を設置する

改善する効率のために権限委譲を明確化する
CLARIFIER LA DÉCENTRALISATION POUR EN ACCROÎTRE L’EFFICACITÉ

258. 地方を強化する
259. ”市街地”の自治体間関係を憲法レベルの実体に変化させる
260. 10年かけて県段階をなくす
261. 各公的集団の特権を明確化する
262. 総量で働きの世界基金を維持し、それを自治体関係の結果応じて調整する
263. 有権者が良く地域集団の支出を管理するように税制自治よりも予算自治を優遇する
264. 支出の成長の目標を定義し、国の基金の分配の定まった目標を考慮する
265. 地域公的サービスの効率指標を開発する
266. 浪費をはっきりさせるため、地域集団のタイプによって、職務によって平均標準価値を設立して公開する
267. より効率的な割当と抑制のために地域集団において国の基金と共に物価スライド制を止める

社会行政を責任化し、より良く健康支出を抑制する
RESPONSABILISER LES ADMINISTRATIONS SOCIALES ET MIEUX MAÎTRISER LES DÉPENSES DE SANTÉ

268. 家族給付を家庭の収入において条件づける
269. 収入に応じて医療免除を調整する
270. 定期会議を設置し、メンバーの独立を確立することで、健康保険の機敏な委員会の行動を強化する
271. 社会保険の窓口の指示で管理者と社会パートーナーの役割を明確化する
272. 地域健康行政(ARS)を汎用化する
273. 地域の健康カードの管理を組織する
274. 治療システムの効率と質を測定する
275. 公立病院にも非営利目的の私立病院と同等の地位を選ぶことを認可する
276. 公的・私的な部門の幹部や企業家や医者を公立病院の院長として採用すること認める
277. 極端に法律の形成の上に方向付けられた、マネジメントの新しい要求において不適格なENSPの形成を変更する
278. 病院の院長の責任を増大させ、彼らに実行の方法を与える
279. 適正な法的個別適応と地位を同意し大学中央病院のための枠組みとプロジェクトを作成する
280. 医療専門家の料金一覧情報を配布するために医療補足の保険業者を認可する
281. 任意医療処方(PMF)の薬の料金を自由化し、広告の制限を解放し、明確な料金の表示を課す
282. 外国の患者の受け入れのための請負の見積書の設立を認める
283. 病院の医療給付を改善する

準公的分野に効率的な契約を適応する
PASSER AVEC LE SECTEUR PARAPUBLIC UN CONTRAT D’EFFICACITÉ

284. 明確に定義された使命を準公的組織へ委託する
285. 公的徴収の利益を受ける全ての組織は評価可能、聴取可能でなければならない
286. HLMの組織の統合をすすめる
287. HLMの組織による配慮が魅力つまり財政を条件づける仕様書を活用する
288. 社会出資者に構造の目的と効率的裁可を組み合わせた明確に定義された管理を課す
289. HLMの組織が自治体間水準以下であることを課し、自治体か自治体間の全ての事務所を合併する
290. 1500宿舎以下を管理し、過去十年で500以下の宿舎を建設した組織を解体する
291. 公的義務に配慮しないHLM組織において、CDCによって予想される財政の支払いの便宜と同様に税制の全ての特権を取り払う
292. 新しくしない、または建設しない、またはその土地の5%を販売しないHLMの組織の特定財政の慣例を破棄し、削除する
293. 外部の義務的監査による計算を導入することで賃貸の変更の決定の方法を明確化する
294. HLMの協会に対し、宿舎の譲渡や建設の約束の破棄によってそれらの総決算を再評価することを認める
295. 建設においてと同様に、社会的に混合した宿舎の管理においても私的オペレータのかかわり合いを促進する
296. 1%の宿舎の予算を再編成し、集団の組織を5つに再収集し、建設業者にする
297. 175の商業と産業の宿舎(CCI)を50あまりにに減らす
298. 今日191を数える商業の裁判所を再グループ化し、ボランティアの裁判官の後に職業司法官を導入する

財政戦略と成長する税制に適応する
ADOPTER UNE STRATÉGIE FINANCIÈRE ET FISCALE DE CROISSANCE
  • 従業員により好ましいフランスの社会モデルの財政を確約する
    (ASSURER UN FINANCEMENT DU MODÈLE SOCIAL FRANÇAIS PLUS FAVORABLE À L’EMPLOI)
299. 社会費の雇用者分と給与分を合併する
300. 全ての会社でSMICの水準で従業員の社会分担金を全面的に免除することで課金の軽減を強化する
  • 成長サービスにおける世界税制
    (UNE FISCALITÉ GLOBALE AU SERVICE DE LA CROISSANCE)
301. 現状の体制を合理化し、休止の報告によって各労働時間効率的な利益を手に入れさせることに注意を払う
302. 収入に対する課金を全て再編し、課金の全体をその10%に制限し、成長のためにそれらをより生産的にする
303. 個人独立を助ける個人の雇用に当てた支出の住居の維持を優遇するため預金税金を倍にする
304. 源泉徴収を活用する
305. 生活保障と作動中の投資された長期貯蓄にむけたPEAの税制を大量に再指導する
306. 保障の規約を調整する
307. 企業の税制の重みを明確に強調する
308. 財政自治の比率を削除するため憲法の72-2条項を変更し、国の税金の分配の適切な資源を出資する
  • 産業と出資の発達の条件を作る
    (CRÉER LES CONDITIONS DU DÉVELOPPEMENT INDUSTRIEL ET FINANCIER)
309. 特に勅命を改善することで財政市場の権威(AMF)地位の読みやすさを増大させる
310. 支払い能力2の同意の適応においてしなやかな実践を適応する
311. さらなる透明性において企業統治の規定を強化する
312. 20の労働者の参加を義務づけることで、PMEにおいて給与貯蓄の利用可能性を広げる
313. Percoの交渉された規定においてオプトアウト条項によって自動集団加入を予測することを認める
314. Percoの45歳未満によって投資された総額のために税金の預金を作る
315. 終日運営している産業方針の行政機関をつくる
316. 国家参加の行政機関を強化する
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Versailles, France
「フランスを変えるための300の決定」の「第三部 成長のセービスにおける新しい行政」を翻訳してみました。316項目あった提案もこれで全て訳し終わりました。フランスの成長の解放のための委員会(Commission pour la libération de la Croissance française)によるとこのうち何個かの項目については、行政と議会で採用が決まって来たそうです。大まかにいうと、これらの提案は自由化の方向に向いています。

支出の抑制による公的集団の効率の改善
(AMÉLIORER L’EFFICACITÉ DES COLLECTIVITÉS PUBLIQUES PAR LA MAÎTRISE DES DÉPENSES)

224. 憲法からPLF(Projet de loi de finances)とPLFSS(Projet de loi de financement de la sécurité sociale)の区別を削除する
225. その周辺に年間のソルド(Solde)の予算の3年分の支出の規則を定義する
226. 流出の危険を抑制し、支出の構造的に強化された提示を課すために、公共のオペレータが借金することを禁止する
227. 病気保険のための限定的貸し付けを決める
228. 国のサービス(学校、大学、病院、行政)を評価し、利用者が参加するべきその評価を一般に公開する
229. 上司のと利用者による公的サービスの直接・間接の全ての代理人を評価する
230. 総額が特定の閾値をこえた税務と社会の支出の効率に対する深い評価を実施する

戦略的で有能な国家を奨励する
(ENCOURAGER UN ÉTAT STRATÈGE ET EFFICIENT)
  • 規則を単純化、安定化させる(SIMPLIFIER ET STABILISER LES NORMES)
231. 主要な共同体文と同様に事前と事後に全ての法案と規則の評価を行う
232. 提案の各四半期、規範的で的を得た単純化に公表する義務を負う最良の行政のための委員会を作る
233. この委員会に1970年より先の全ての法律を今日それらがひき起こす困難の見地から再検討させる
234. 各月に投票されたテキストを活用する議会を形成する
235. 単一化と単純化のための諮問の手順を成文化する
236. 相談に提出される予定の計画と法案の政令を速やかに公表する
237. 全ヨーロッパの交渉の前に、国の経済、社会、財政の利害を良く知る
238. 全てのヨーロッパのガイドラインを最短で一切の例外無く移し替える
  • 行政を整理し活性化する (ALLÉGER ET DYNAMISER L’ADMINISTRATION)
239. 法律家と法律学者によって強化されたSGGに加えて、予算庁を管轄する首相と首相官邸を結び直す
240. 有機的な法律に酔って大臣の数を制限する
241. 各大臣のために法的な局長とヨーロッパ用件の局長、DRH、草案の局長を用意する
242. 県民の全ての権利に関する質問に体系的で、素早く明確に答える国のサービスを強く求める
243.
単一の行政か、公的集団で、家事や企業の活動と販売活動に必要な許可を再編成する
  • 行政の性能を刺激する (STIMULER LES PERFORMANCES DES ADMINISTRATIONS)
244. 計画の管理を再組織化する
245. 手順の具体化を促進する
246. 毎年150億ユーロの経済的利益のために、10個の主な新しいe-行政のプログラムを実行する
247. 国の主要部分を改革する
248. 社会保険などの手当の実用的な使命を満たすため行政機関を展開する
249. 全ての新しい組織を均整の取れた効率的な削減によって埋め合わせ、制限された更新可能な期間を割り当てる
250. 従業員とRGPPの宿泊と企業を助ける方法で、予算額の体系的な再検討を進める
251. 権限の重複を終わらせるため、分散した使命の地方分権のサービスを形成する
252. 3分の2の役人の入れ替えでない活用のために、さらに高い生産性の向上をつかう
  • 公的行政機関の付加価値を高める (VALORISER LES AGENTS PUBLICS)
253. 公的従業員に報酬の条件を定めることと選択の促進を発達させることを漸進的に認める
254. 行政官の成果(集団と個人)に関する特別手当を活用し公的報酬の方法を近代化する
255. 生産性の向上においてされた節約の3分の1を、公務員の給与の増加に割く
256. 公的機関の責任において個人的身分の回復なしの2つの退職の方法の選択の自由を確定する
257. 全ての公的役人のなかで人の動的でフレキシブルな管理を設置する

改善する効率のために権限委譲を明確化する
CLARIFIER LA DÉCENTRALISATION POUR EN ACCROÎTRE L’EFFICACITÉ

258. 地方を強化する
259. ”市街地”の自治体間関係を憲法レベルの実体に変化させる
260. 10年かけて県段階をなくす
261. 各公的集団の特権を明確化する
262. 総量で働きの世界基金を維持し、それを自治体関係の結果応じて調整する
263. 有権者が良く地域集団の支出を管理するように税制自治よりも予算自治を優遇する
264. 支出の成長の目標を定義し、国の基金の分配の定まった目標を考慮する
265. 地域公的サービスの効率指標を開発する
266. 浪費をはっきりさせるため、地域集団のタイプによって、職務によって平均標準価値を設立して公開する
267. より効率的な割当と抑制のために地域集団において国の基金と共に物価スライド制を止める

社会行政を責任化し、より良く健康支出を抑制する
RESPONSABILISER LES ADMINISTRATIONS SOCIALES ET MIEUX MAÎTRISER LES DÉPENSES DE SANTÉ

268. 家族給付を家庭の収入において条件づける
269. 収入に応じて医療免除を調整する
270. 定期会議を設置し、メンバーの独立を確立することで、健康保険の機敏な委員会の行動を強化する
271. 社会保険の窓口の指示で管理者と社会パートーナーの役割を明確化する
272. 地域健康行政(ARS)を汎用化する
273. 地域の健康カードの管理を組織する
274. 治療システムの効率と質を測定する
275. 公立病院にも非営利目的の私立病院と同等の地位を選ぶことを認可する
276. 公的・私的な部門の幹部や企業家や医者を公立病院の院長として採用すること認める
277. 極端に法律の形成の上に方向付けられた、マネジメントの新しい要求において不適格なENSPの形成を変更する
278. 病院の院長の責任を増大させ、彼らに実行の方法を与える
279. 適正な法的個別適応と地位を同意し大学中央病院のための枠組みとプロジェクトを作成する
280. 医療専門家の料金一覧情報を配布するために医療補足の保険業者を認可する
281. 任意医療処方(PMF)の薬の料金を自由化し、広告の制限を解放し、明確な料金の表示を課す
282. 外国の患者の受け入れのための請負の見積書の設立を認める
283. 病院の医療給付を改善する

準公的分野に効率的な契約を適応する
PASSER AVEC LE SECTEUR PARAPUBLIC UN CONTRAT D’EFFICACITÉ

284. 明確に定義された使命を準公的組織へ委託する
285. 公的徴収の利益を受ける全ての組織は評価可能、聴取可能でなければならない
286. HLMの組織の統合をすすめる
287. HLMの組織による配慮が魅力つまり財政を条件づける仕様書を活用する
288. 社会出資者に構造の目的と効率的裁可を組み合わせた明確に定義された管理を課す
289. HLMの組織が自治体間水準以下であることを課し、自治体か自治体間の全ての事務所を合併する
290. 1500宿舎以下を管理し、過去十年で500以下の宿舎を建設した組織を解体する
291. 公的義務に配慮しないHLM組織において、CDCによって予想される財政の支払いの便宜と同様に税制の全ての特権を取り払う
292. 新しくしない、または建設しない、またはその土地の5%を販売しないHLMの組織の特定財政の慣例を破棄し、削除する
293. 外部の義務的監査による計算を導入することで賃貸の変更の決定の方法を明確化する
294. HLMの協会に対し、宿舎の譲渡や建設の約束の破棄によってそれらの総決算を再評価することを認める
295. 建設においてと同様に、社会的に混合した宿舎の管理においても私的オペレータのかかわり合いを促進する
296. 1%の宿舎の予算を再編成し、集団の組織を5つに再収集し、建設業者にする
297. 175の商業と産業の宿舎(CCI)を50あまりにに減らす
298. 今日191を数える商業の裁判所を再グループ化し、ボランティアの裁判官の後に職業司法官を導入する

財政戦略と成長する税制に適応する
ADOPTER UNE STRATÉGIE FINANCIÈRE ET FISCALE DE CROISSANCE
  • 従業員により好ましいフランスの社会モデルの財政を確約する
    (ASSURER UN FINANCEMENT DU MODÈLE SOCIAL FRANÇAIS PLUS FAVORABLE À L’EMPLOI)
299. 社会費の雇用者分と給与分を合併する
300. 全ての会社でSMICの水準で従業員の社会分担金を全面的に免除することで課金の軽減を強化する
  • 成長サービスにおける世界税制
    (UNE FISCALITÉ GLOBALE AU SERVICE DE LA CROISSANCE)
301. 現状の体制を合理化し、休止の報告によって各労働時間効率的な利益を手に入れさせることに注意を払う
302. 収入に対する課金を全て再編し、課金の全体をその10%に制限し、成長のためにそれらをより生産的にする
303. 個人独立を助ける個人の雇用に当てた支出の住居の維持を優遇するため預金税金を倍にする
304. 源泉徴収を活用する
305. 生活保障と作動中の投資された長期貯蓄にむけたPEAの税制を大量に再指導する
306. 保障の規約を調整する
307. 企業の税制の重みを明確に強調する
308. 財政自治の比率を削除するため憲法の72-2条項を変更し、国の税金の分配の適切な資源を出資する
  • 産業と出資の発達の条件を作る
    (CRÉER LES CONDITIONS DU DÉVELOPPEMENT INDUSTRIEL ET FINANCIER)
309. 特に勅命を改善することで財政市場の権威(AMF)地位の読みやすさを増大させる
310. 支払い能力2の同意の適応においてしなやかな実践を適応する
311. さらなる透明性において企業統治の規定を強化する
312. 20の労働者の参加を義務づけることで、PMEにおいて給与貯蓄の利用可能性を広げる
313. Percoの交渉された規定においてオプトアウト条項によって自動集団加入を予測することを認める
314. Percoの45歳未満によって投資された総額のために税金の預金を作る
315. 終日運営している産業方針の行政機関をつくる
316. 国家参加の行政機関を強化する
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Paris, France
フランスの人口は日本の約半分で、経済規模も約半分です。にもかかわらず国際舞台における存在感は、圧倒的にフランスの方が上です。EU27ヶ国の音頭をとりながら、また国連の常任理事国の5ヶ国の一角を占めながら、世界に対する影響力を行使しています。やっぱり日本は外交が下手なんだなと嘆く人も多いのでは無いでしょうか。

しかし、「[書評] フランスの外交力—自主独立の伝統と戦略」という本の記述によると、日本とフランスでは外交の種類が違うそうです。日仏で外交によって目指しているものが違うので、一概に上手い下手と比べることが出来ないはずです。まず、国際外交は3つに分類できるそうです。
フランス新進気鋭の国際政治学者、シャリヨン(Frédéric Charillon)パリ政治学院教授によれば、世界の主要国の外交は、「放射型外交」、「保護型外交」、「妥協型外交」の3つの類型に分類することが出来る。 (P.49)

まず、フランスは放射型外交に属します。
放射型外交」(politiques étrangères de projection)とは、政治的、経済的、文化的な影響力を自国の領土の外に積極的に及ぼそうとするもので、威信や栄光、偉大さやパワーなどといった概念が重要視される。その典型とされるのは、米国とフランスである。(P.50)
同じ放射型に属するアメリカとフランスは競合関係にあって、摩擦を起こすこと多いと書かれています。例としては、このブログでも取り上げたイラク戦争の議論が挙げられています(→正論を主張する国「イラク戦争に反対したフランス」)。フランスの外交の面白さは、圧倒的な力の差があるアメリカを競合として持つことによって、さまざまな知恵をしぼることを余儀なくされているからかも知れません。

その他は、中国・インドが所属するとされる保護型と、日本・ドイツが所属する妥協型があります。
保護型外交」(politiques étrangères de protection)とは、世界におけるプレゼンスを広げようとするよりは、外部からの侵攻や介入を自ら守ろうとするもので、安全保障や領土保全といった概念が中心となる。(P.50)
妥協型外交」(politiques étrangères de compromis)とは、過去の経験が桎梏(しっこく)となり、世界との関係において何らかの思い切ったことをしようとする時に、国内のコンセンサス形成に困難が生じる国の外交をさしており、ドイツと日本がこれに該当する。(P.50)
元ネタは、有料ですが『Les politiques étrangères : ruptures et continuités(外交:断絶と継続)』にあるようです。無料の資料としては、同じFrédéric Charillon教授の『Peut-il encore y avoir une politique étrangère française? (フランス外交はまだあり得るのか?)』にありました。後者はPDF形式でWEBにおいてあり、面白そうなことが書いてあるので読んだら紹介していこうと思います。

フランスが世界に影響を及ぼそうとしている努力に比べると、日本がしている努力は少々物足りなく感じます。フランス人にしたら、なぜ日本が持つ経済的な影響力や文化的影響力をもっと積極的に他国に及ぼさないのか不思議に感じるでしょう。両国が外交を通じて目指すビジョンの違い、体質の違いといえるかも知れません。
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Paris, France
フランスの人口は日本の約半分で、経済規模も約半分です。にもかかわらず国際舞台における存在感は、圧倒的にフランスの方が上です。EU27ヶ国の音頭をとりながら、また国連の常任理事国の5ヶ国の一角を占めながら、世界に対する影響力を行使しています。やっぱり日本は外交が下手なんだなと嘆く人も多いのでは無いでしょうか。

しかし、「[書評] フランスの外交力—自主独立の伝統と戦略」という本の記述によると、日本とフランスでは外交の種類が違うそうです。日仏で外交によって目指しているものが違うので、一概に上手い下手と比べることが出来ないはずです。まず、国際外交は3つに分類できるそうです。
フランス新進気鋭の国際政治学者、シャリヨン(Frédéric Charillon)パリ政治学院教授によれば、世界の主要国の外交は、「放射型外交」、「保護型外交」、「妥協型外交」の3つの類型に分類することが出来る。 (P.49)
まず、フランスは放射型外交に属します。
放射型外交」(politiques étrangères de projection)とは、政治的、経済的、文化的な影響力を自国の領土の外に積極的に及ぼそうとするもので、威信や栄光、偉大さやパワーなどといった概念が重要視される。その典型とされるのは、米国とフランスである。(P.50)
同じ放射型に属するアメリカとフランスは競合関係にあって、摩擦を起こすこと多いと書かれています。例としては、このブログでも取り上げたイラク戦争の議論が挙げられています(→正論を主張する国「イラク戦争に反対したフランス」)。フランスの外交の面白さは、圧倒的な力の差があるアメリカを競合として持つことによって、さまざまな知恵をしぼることを余儀なくされているからかも知れません。

その他は、中国・インドが所属するとされる保護型と、日本・ドイツが所属する妥協型があります。
保護型外交」(politiques étrangères de protection)とは、世界におけるプレゼンスを広げようとするよりは、外部からの侵攻や介入を自ら守ろうとするもので、安全保障や領土保全といった概念が中心となる。(P.50)
妥協型外交」(politiques étrangères de compromis)とは、過去の経験が桎梏(しっこく)となり、世界との関係において何らかの思い切ったことをしようとする時に、国内のコンセンサス形成に困難が生じる国の外交をさしており、ドイツと日本がこれに該当する。(P.50)
元ネタは、有料ですが『Les politiques étrangères : ruptures et continuités(外交:断絶と継続)』にあるようです。無料の資料としては、同じFrédéric Charillon教授の『Peut-il encore y avoir une politique étrangère française? (フランス外交はまだあり得るのか?)』にありました。後者はPDF形式でWEBにおいてあり、面白そうなことが書いてあるので読んだら紹介していこうと思います。

フランスが世界に影響を及ぼそうとしている努力に比べると、日本がしている努力は少々物足りなく感じます。フランス人にしたら、なぜ日本が持つ経済的な影響力や文化的影響力をもっと積極的に他国に及ぼさないのか不思議に感じるでしょう。両国が外交を通じて目指すビジョンの違い、体質の違いといえるかも知れません。
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Shanghai, China
聖徳太子の時代からすでに日本の外交の重大事といえば中国でした。グローバル化の現代においても日本にとって中国との関係の重要さは突出しています。日中関係は、自爆テロが頻発し隣人同士がいがみ合う地域に比べれば悪くありませんが、さまざまな問題を含んでいます。

フランス人にとって外見的には、日本人、中国人、韓国人を見分けが付けられません。日本でも中国でもない場所フランスで、日本と中国の関係について考察していきます。
  • 日中友好の重要性
    中国が中華思想や人権侵害、食品モラルを改めず、近隣諸国に迷惑をかける国になったら一番困るのは、日本です。また、中国が友好的、先進的、きちんとしたモラルを持つ大国となれば、一番利益を受けるのは日本です。

  • 日本における二種類の中国批判
    中国の問題は見過ごすことは出来ません。中国を批判する記事や意見を見た時に、二種類の批判のうち、どちらの立場から発せられたモノであるかに注目する必要があります。

  • フランスにおける中国と中国人
    中国人は政府の情報操作によって真実を知らされていないという人がいますが、フランスに来ている中国人は上流層で、平均的なフランス人より多面的な情報を仕入れています。

  • パリで中国人によるオリンピック関連のデモ
    2008年4月19日(土)、パリのレピュブリック広場(La place de la république)で中国人によるデモンストレーションが起こりました。争点はチベット問題に端を発したオリンピック聖火妨害や、サルコジ大統領のオリンピック開会式ボイコット発言、ダライラマの名誉市民認定、などなどへの抗議です。

  • 中国人が中国共産党へ対する3タイプの考え方
    僕がこれまでに接した中国人が中国共産党にいだいていた思いを3つのタイプに分けてみようと思います。3つのタイプとは「1. 中国共産党バンザイ」、「2. 中国共産党は倒れるべき」、「3. 中国共産党を容認」です。

  • 天安門事件から20年の六月四日に中国人に意見を聞く
    今日は天安門事件が起こった日から20年目の記念日です。中国共産党が評価する五四運動と中国では報道が禁止されている天安門事件。日本人と中国人の認識の違いはすごく大きいと感じます。

  • フランスと中国の関係が改善中...2008年8月
    たった半年でこれほど関係が変化したのですから、これから短時間でどちらに転ぶ可能性もあるといえます。上の例のように中国人と間違えられやすい日本人としても、両国の関係は要注目です。

  • [書評] これが中国人だ!―日本人が勘違いしている「中国人の思想」
    最終章の「第8章 まとめと予測—真の大国になれば全人類の利益になる」では、著者の考えは僕の考えと相当近いと感じました。著者の中国に対する知識と知見は、僕とは比べ物にならないので、説得力は段違いです。このブログの中国関連のエントリーに興味を持った方は、この本はかなりのオススメです。

  • [書評] 「日中友好」は日本を滅ぼす!歴史が教える「脱・中国」の法則
    中国に近づくと国が乱れ、中国と断交することで繁栄する日本の法則を解き明かそうとする本でした。

  • 大きい中国が国民の利益という中国の言い分
    西洋メディアは中国の人権蹂躙には厳しい態度ですが、中国から見ると別の見方があることが分かります。中国側の言い分はただの屁理屈ではなく、論理は通っ ています。言い分が食い違ってもどちらかが正しいなんてことは言い切れないものです。中国の言い分も知っておく必要があります。
その他、中国関連の話題。
最後に重要なことを一つ。このブログを鵜呑みに信用しないことです。中国は多様で十人十色の解釈と見方が可能です。もちろん、ここにあるのは世界に星の数ほどある情報と見方の一つです。
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Shanghai, China
聖徳太子の時代からすでに日本の外交の重大事といえば中国でした。グローバル化の現代においても日本にとって中国との関係の重要さは突出しています。日中関係は、自爆テロが頻発し隣人同士がいがみ合う地域に比べれば悪くありませんが、さまざまな問題を含んでいます。

フランス人にとって外見的には、日本人、中国人、韓国人を見分けが付けられません。日本でも中国でもない場所フランスで、日本と中国の関係について考察していきます。
  • 日中友好の重要性
    中国が中華思想や人権侵害、食品モラルを改めず、近隣諸国に迷惑をかける国になったら一番困るのは、日本です。また、中国が友好的、先進的、きちんとしたモラルを持つ大国となれば、一番利益を受けるのは日本です。

  • 日本における二種類の中国批判
    中国の問題は見過ごすことは出来ません。中国を批判する記事や意見を見た時に、二種類の批判のうち、どちらの立場から発せられたモノであるかに注目する必要があります。

  • フランスにおける中国と中国人
    中国人は政府の情報操作によって真実を知らされていないという人がいますが、フランスに来ている中国人は上流層で、平均的なフランス人より多面的な情報を仕入れています。

  • パリで中国人によるオリンピック関連のデモ
    2008年4月19日(土)、パリのレピュブリック広場(La place de la république)で中国人によるデモンストレーションが起こりました。争点はチベット問題に端を発したオリンピック聖火妨害や、サルコジ大統領のオリンピック開会式ボイコット発言、ダライラマの名誉市民認定、などなどへの抗議です。

  • 中国人が中国共産党へ対する3タイプの考え方
    僕がこれまでに接した中国人が中国共産党にいだいていた思いを3つのタイプに分けてみようと思います。3つのタイプとは「1. 中国共産党バンザイ」、「2. 中国共産党は倒れるべき」、「3. 中国共産党を容認」です。

  • 天安門事件から20年の六月四日に中国人に意見を聞く
    今日は天安門事件が起こった日から20年目の記念日です。中国共産党が評価する五四運動と中国では報道が禁止されている天安門事件。日本人と中国人の認識の違いはすごく大きいと感じます。

  • フランスと中国の関係が改善中...2008年8月
    たった半年でこれほど関係が変化したのですから、これから短時間でどちらに転ぶ可能性もあるといえます。上の例のように中国人と間違えられやすい日本人としても、両国の関係は要注目です。

  • [書評] これが中国人だ!―日本人が勘違いしている「中国人の思想」
    最終章の「第8章 まとめと予測—真の大国になれば全人類の利益になる」では、著者の考えは僕の考えと相当近いと感じました。著者の中国に対する知識と知見は、僕とは比べ物にならないので、説得力は段違いです。このブログの中国関連のエントリーに興味を持った方は、この本はかなりのオススメです。
その他、中国関連の話題。
最後に重要なことを一つ。このブログを鵜呑みに信用しないことです。中国は多様で十人十色の解釈と見方が可能です。もちろん、ここにあるのは世界に星の数ほどある情報と見方の一つです。
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Paris, France
仏語本「Le Japon 固定観念」の「日本人は全てをコピーする、そして改良する」という固定観念に関する章を読んでみました。

フランス人にはコピーというとオリジナルより劣化したものというイメージが強いそうです。それで、日本のコピーではその固定観念は通じないことを説明した後、木造建築、木造彫刻、漆器、金物、錦、陶器、文房具などの例を挙げて、以下の問いを投げかけています。
しかしなぜ日本人達は、技術をそのまま応用することに満足せず、それらをときおり大きく変更してしまうのか。
Mais pourquoi les Japonais ne se sont pas contentés d'adopter les techniques telles quelles, mais les ont modifiées, parfois grandement. (p.39)
この問いは、日本人自身でも難しいところがあるので、全てを説明することは難しいでしょう。本書でも、多数の要素が重なったものと説明されています。
  1. 日本人は初めて新しいものを見るき、全てのものに非常に興味を持つ
  2. ユーラシア大陸の東端に位置し文化の終着地となったこと
  3. 技術導入には見立て«voir comme»と呼ばれる技術の再生産ではなく再創造が行われる
  4. 要素が混ざり合い、要素は取捨選択される、古い要素もあるものは捨てられ、あるものは保存される
技術導入の例に挙げられているのは、電球の導入とインターネットの普及率の高さです。電球の方は発明からわずか5年後には工場に導入されていたそうです。
アメリカにおける電球の発明から、わずか5年の1884年の日本の紡績工場では夜間操業のために電気が導入されていた。
L'électricité gagna les usines textiles japonaises pour la fabrication en nocturne dès 1884, soit cinq ans seulement après l'invention de l'ampoule électrique aux États-Unis. (p.41)
和魂洋才についても説明されていました。和魂才の前に、和魂才という言葉があったことをこの章で初めて知りました。
明治維新(1868)の少し前に発せられた名高いスローガンである和魂才は、最近にいたるまで否定されていない精神と実践の組み合わせという日本のアプローチ要約している。このスローガンは過去において、中国の技術の導入に差し向けた和魂才の繰り返しであると確認されてた。
Le fameux slogan de wakon yôsai, «esprit japonais, technique occidentale», lancé un peu avant Meiji (1868) résume la combinaison psychologique et pratique d'une approche nippone qui ne s'est pas démentie jusqu'à nos jours. Elle confirmait le passé en faisant écho au wacon kansai, «esprit japonais, technique chinoise», qui renvoyait à l'adoption des techniques sinisé dans les temps anciens. (p.41)
結論は、日本人は革新を起こしていないという厳しいものでした。少し長いですが見てみます。
2002年、この国の研究のための予算は2%増え、ノーベル化学賞は3年連続で日本人に割り当てられた。全ての分野で見られる世の中の動きに遅れないでいる意志は、決定的に追いつくことのコンプレックスを乗り越えた。しかし、日本はそれにも関わらず、革新の楽園ではない:特に大学において鬱陶しい階級制度によって、知的で学際的なしなやかさの欠如によって、早急な技術導入にかかる大きな心配によって、研究は多くの場合、遅れている。
En 2002, les dépenses de l'État en faveur de la recherche ont augmenté de 2% et le prix Nobel de chimie est attribué à un Japonais pour la troisième année consécutive. La volonté d'être à la page, que l'on retrouve dans tous les domaines, a définitivement dépassé le complexe du rattrapage. Mais le Japon n'est pas pour autant le paradis de l'innovation: la recherche est souvent ralentie, notamment à l'université, par une hiérarchie trop pesante, un manque de souplesse intellectuelle et d'interdisciplinarité, et par un trop grand souci d'application immédiate. (P.42)
この章の文章はここで終わっています。ノーベル賞のくだりからあまり繋がっておらず、日本人が革新を起こしていないという結論の根拠となるようなものも提示されていません。もしかすると、昔から外国からの技術導入を繰り返しているというこの章で説明して来たこと全体が、結論に繋がっているのかも知れません。

僕自身、本ブログのエントリ『日本人はなぜ悲観論が好きか』で書いたように、日本人の創造性というのは認められていると感じましたが、本章で書かれているように、日本人は几帳面で冗談の通じないビジネスマンという固定観念も崩れていないことを示しています。もう一つ考えられる解釈としては、この革新というのが、アメリカで発明されたエンジンやインターネット、ドイツで発明されたエンジンの自動車、フランスで発明された人権や民主主義による国民国家、中国で発明された紙や火薬といった、人間の生活を一変させたような発明のことなのかも知れません。その点でいうと、日本人は何を挙げればいいのでしょう。カラオケやインスタントラーメン、シャープペンシルでは見劣りしてしまいますよね。
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Paris, France
仏語本「Le Japon 固定観念」の「日本人は全てをコピーする、そして改良する」という固定観念に関する章を読んでみました。

フランス人にはコピーというとオリジナルより劣化したものというイメージが強いそうです。それで、日本のコピーではその固定観念は通じないことを説明した後、木造建築、木造彫刻、漆器、金物、錦、陶器、文房具などの例を挙げて、以下の問いを投げかけています。
しかしなぜ日本人達は、技術をそのまま応用することに満足せず、それらをときおり大きく変更してしまうのか。
Mais pourquoi les Japonais ne se sont pas contentés d'adopter les techniques telles quelles, mais les ont modifiées, parfois grandement. (p.39)
この問いは、日本人自身でも難しいところがあるので、全てを説明することは難しいでしょう。本書でも、多数の要素が重なったものと説明されています。
  1. 日本人は初めて新しいものを見るき、全てのものに非常に興味を持つ
  2. ユーラシア大陸の東端に位置し文化の終着地となったこと
  3. 技術導入には見立て«voir comme»と呼ばれる技術の再生産ではなく再創造が行われる
  4. 要素が混ざり合い、要素は取捨選択される、古い要素もあるものは捨てられ、あるものは保存される
技術導入の例に挙げられているのは、電球の導入とインターネットの普及率の高さです。電球の方は発明からわずか5年後には工場に導入されていたそうです。
アメリカにおける電球の発明から、わずか5年の1884年の日本の紡績工場では夜間操業のために電気が導入されていた。
L'électricité gagna les usines textiles japonaises pour la fabrication en nocturne dès 1884, soit cinq ans seulement après l'invention de l'ampoule électrique aux États-Unis. (p.41)
和魂洋才についても説明されていました。和魂才の前に、和魂才という言葉があったことをこの章で初めて知りました。
明治維新(1868)の少し前に発せられた名高いスローガンである和魂才は、最近にいたるまで否定されていない精神と実践の組み合わせという日本のアプローチ要約している。このスローガンは過去において、中国の技術の導入に差し向けた和魂才の繰り返しであると確認されてた。
Le fameux slogan de wakon yôsai, «esprit japonais, technique occidentale», lancé un peu avant Meiji (1868) résume la combinaison psychologique et pratique d'une approche nippone qui ne s'est pas démentie jusqu'à nos jours. Elle confirmait le passé en faisant écho au wacon kansai, «esprit japonais, technique chinoise», qui renvoyait à l'adoption des techniques sinisé dans les temps anciens. (p.41)
結論は、日本人は革新を起こしていないという厳しいものでした。少し長いですが見てみます。
2002年、この国の研究のための予算は2%増え、ノーベル化学賞は3年連続で日本人に割り当てられた。全ての分野で見られる世の中の動きに遅れないでいる意志は、決定的に追いつくことのコンプレックスを乗り越えた。しかし、日本はそれにも関わらず、革新の楽園ではない:特に大学において鬱陶しい階級制度によって、知的で学際的なしなやかさの欠如によって、早急な技術導入にかかる大きな心配によって、研究は多くの場合、遅れている。
En 2002, les dépenses de l'État en faveur de la recherche ont augmenté de 2% et le prix Nobel de chimie est attribué à un Japonais pour la troisième année consécutive. La volonté d'être à la page, que l'on retrouve dans tous les domaines, a définitivement dépassé le complexe du rattrapage. Mais le Japon n'est pas pour autant le paradis de l'innovation: la recherche est souvent ralentie, notamment à l'université, par une hiérarchie trop pesante, un manque de souplesse intellectuelle et d'interdisciplinarité, et par un trop grand souci d'application immédiate. (P.42)
この章の文章はここで終わっています。ノーベル賞のくだりからあまり繋がっておらず、日本人が革新を起こしていないという結論の根拠となるようなものも提示されていません。もしかすると、昔から外国からの技術導入を繰り返しているというこの章で説明して来たこと全体が、結論に繋がっているのかも知れません。

僕自身、本ブログのエントリ『日本人はなぜ悲観論が好きか』で書いたように、日本人の創造性というのは認められていると感じましたが、本章で書かれているように、日本人は几帳面で冗談の通じないビジネスマンという固定観念も崩れていないことを示しています。もう一つ考えられる解釈としては、この革新というのが、アメリカで発明されたエンジンやインターネット、ドイツで発明されたエンジンの自動車、フランスで発明された人権や民主主義による国民国家、中国で発明された紙や火薬といった、人間の生活を一変させたような発明のことなのかも知れません。その点でいうと、日本人は何を挙げればいいのでしょう。カラオケやインスタントラーメン、シャープペンシルでは見劣りしてしまいますよね。
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Paris, France
このブログの右サイドについている日本地図が提供しているサービス「なかのひと」が提供している性別・年齢推定機能を使ってみました。このサービスではアクセス元の統計情報から性別/年齢を推定しています。
「なかのひと」にアクセス元の性別・年齢推定機能
代表的なアクセス元組織・約400件の男女比や平均年齢をあらかじめ入力しておき、IPアドレスで取得したアクセス元情報に基づいて男女比や年齢を推定す る。例えば、A女子大学からのアクセスは98%が女性で18〜22歳、B銀行からのアクセスは70%が男性で平均45歳——など、学校や企業が公表してい る男女比や年齢データを活用。一般のISPからの接続には、ネットユーザーの男女比・年齢の平均値をあてはめている。
この性別推定によると、このブログのアクセスは77%が女性からのものだそうです。少しうれしいですが、期待に応えられているか不安になってきます。何しろ、「フランスの日々」と銘打っておきながら、芸術・音楽、おしゃれなカフェやレストランとか、流行りのファッションやアクセサリのことなど何も書いてません...
アクセス者の性別推定
対して年齢のピークは25歳と出ました。このブログが対象としている年齢はありませんが、『フランス留学のススメ』や他のエントリでは、およそ25歳のころの自分自身の経験などを書いているので、留学などでは参考になりやすいかと思います。40歳あたりで一度、分布が上がっているのはどうしてなんでしょう。子育てが一段落した方や、仕事を覚えて一段落したサラリーマンが次の飛躍を目指して、フランス留学や、フランス語や、フランス文化に興味を持って、アクセスしてくれているのだと、うれしいのですが...

「なかのひと」のサービスでは、日本だけを対象にしていますが、このブログの国別アクセス比は日本:69%、フランス:24%となっています。それ以外の国からのアクセスは全て合計しても、7%ほどです。フランスからのアクセスを考慮すると上記の推計は少し変わってくるんでしょうか。興味深いです。

国別アクセス比:日本フランス米国カナダ
以下、「なかのひと」のサービスでブログの性別・年齢推定を公開しているブログです。結果の正確さは良く分からないですが、大まかに傾向を掴めているみたいです。

TECHSIDE.blog.BETA
ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘
したらば元社長日記
女子大生マーケティング部
公務員叩きに物申す!-現職公務員の妄言
高橋暁子のC教室
つれづれランチ-赤坂・市ヶ谷・吉祥寺情報満載
ネテモサメテモ
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Paris, France
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「なかのひと」にアクセス元の性別・年齢推定機能
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この性別推定によると、このブログのアクセスは77%が女性からのものだそうです。少しうれしいですが、期待に応えられているか不安になってきます。何しろ、「フランスの日々」と銘打っておきながら、芸術・音楽、おしゃれなカフェやレストランとか、流行りのファッションやアクセサリのことなど何も書いてません...
アクセス者の性別推定
対して年齢のピークは25歳と出ました。このブログが対象としている年齢はありませんが、『フランス留学のススメ』や他のエントリでは、およそ25歳のころの自分自身の経験などを書いているので、留学などでは参考になりやすいかと思います。40歳あたりで一度、分布が上がっているのはどうしてなんでしょう。子育てが一段落した方や、仕事を覚えて一段落したサラリーマンが次の飛躍を目指して、フランス留学や、フランス語や、フランス文化に興味を持って、アクセスしてくれているのだと、うれしいのですが...

「なかのひと」のサービスでは、日本だけを対象にしていますが、このブログの国別アクセス比は日本:69%、フランス:24%となっています。それ以外の国からのアクセスは全て合計しても、7%ほどです。フランスからのアクセスを考慮すると上記の推計は少し変わってくるんでしょうか。興味深いです。

国別アクセス比:日本フランス米国カナダ
以下、「なかのひと」のサービスでブログの性別・年齢推定を公開しているブログです。結果の正確さは良く分からないですが、大まかに傾向を掴めているみたいです。

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20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)『モンスター』、『マスターキートン』、『YAWARA』で有名な浦沢直樹の漫画作品『20世紀少年(英名:20th Century Boys)』を映画化したものがフランスで公開されるそうです。このマンガは単行本は『20世紀少年』が全22巻、『21世紀少年』は上・下巻の2巻が発売されていて、すごく面白いのでぜひ読んでみてください。

前作『モンスター』でもそうでしたが、この作家が描く恐怖は、ホラーでもなく、残酷な描写でもないのですが、人間の奥に潜む恐怖みたいなものを描き出していると思います。『20世紀少年』は始まりの方で新興宗教のような団体に世界が支配されていく過程が詳しく描写されています。これを読んでどんな宗教も最初はこんな感じなのじゃないかなと想像しました。自分のことを神だというような世間の常識からかなり外れた人間の組織が、勢力を増していき、気づいたら世界の標準になっていきます。つぎに、その勢力に洗脳されない人間は社会から排除される段階に至ります。全てがキリスト教に染まった時代を持つフランスではどのように見られているのか非常に興味があります。

数日前、ルーブル美術館「モナリザの間」で会見が行われたそうです。
「20世紀少年」ルーブル美術館で会見、フランスでも大人気!

■俳優、唐沢寿明主演の映画「20世紀少年」第一章(30日公開、東宝配給)の記者会見が19日(日本時間20日)、ルーブル美術館「モナリザの間」で行われた。世界初の試みで出席した唐沢、常盤貴子はモナリザの微笑む絵画を背に「夢のような体験です」と興奮気味。夜にはワールドプレミアが当地の「パブリシスシネマ」で盛大に開催され、異国のフランスで拍手喝采を浴びた。
■会見は、ルーブル美術館が休館のこの日、特別に行われた。入館から厳重なチェックを受け、物々しい雰囲気のなか唐沢と常盤が登場した。2人は緊張した様子だったが、80人を超すフランスのマスコミから映画の出来を評価する感想が出るなど温かく迎えられホットひと息。
フランスのマンガニュースにこの日のイベントのことが載っていました。
20世紀少年、初演前(マンガ・ニュース)
Avant première 20th Century Boys- Manga news

昨日夜、パリのシャンセリーゼ通りのPublics映画前で、すでに連載の終わった有名な浦沢直樹のマンガを脚色した映画『20世紀少年』の世界初演前が行われた。とりわけ、堤幸宏監督の三部作(日本では三部作は非常にまれ)の第一部を二人の主演俳優、唐沢利明(ケンジ役)と常磐貴子(ユキジ役)の出席のもとに公開されたことは我々にとっては嬉しい限りであった。

この第一部は忠実にオリジナルのマンガに配慮し、同様に一貫した予算と利益を受け、それによって全ての俳優が日本で本当のスターである印象的なキャスティングを実現した。日本では2008年8月30日に公式に公開されることを付け加えておく。上映開始の前に配給会社カゼの社長Cédric Littardiが数分間、映画と俳優を紹介した。彼のスピーチは浦沢直樹とこのイベント来ることの出来なかった監督のビデオメッセージに従っていた。

上映の最後に二人の俳優が大きな喜びとユーモアを交えていくつかの質問に答えた。舞台を降りるとき出迎えた白い服(上映前に親切で提供された略字とロゴの入ったTシャツ)を着た群衆との触れ合いがあった。この映画は日本でもまだ上映されてない、テレビの部屋の出口で日本人女性が紹介されていて、編集社クロカワの社長のGregoire Helotの大衆の印象を収集するために活用されていた。フランスでの上映開始は1月上旬が予定されている。
以下のサイトでは6ページにも渡って詳しく説明されています。相当関心は高いように感じます。
20世紀少年(映画批評)
20th century boys - la critique cinéma
[p1] [p2] [p3] [p4] [p5] [p6]
早くもFilmsActuに批評が出ていて、20段階評価で15でした。内容はかなり良くないようです。
20世紀少年(映画批評、FilmsActu)
20th Century Boys / Critique Ciné - FilmsActu
浦沢直樹の有名なマンガの脚色による待望の20世紀少年で、堤幸宏監督が彼のキャリアの中(しかしながら多作な)で、巨大な規模のプロジェクトに取り組んだ。しかしながら最初の部分で、この映画は全体的に期待に応えてない - 非常に極端?- その通り、舞台演出は少し遠慮がちで、オリジナルの素材に過度に忠実なおかげで時間を取りすぎる - キャスティングは完全にはったりだ - そして非常に巧妙な表示法はあらすじの複雑さの観点を持つ。マンガの主題をまったく無視しない、その監督は期待される緊張を徐々に落ち着かせるに至った、そして我々は、オリジナルの作品を見た見ないに関わらず、猛然と続きを見たいと思う欲望を与える雄大な最後を見捨てる。
正直な感想をいうと、これは映画化が難しいマンガじゃないかなと思います。このマンガの良さはマンガの描写と密接に結びついてしまっているからです。マンガの映画化が失敗してフランスで次の漫画の映画化企画が出にくくならないことを願います。

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)
浦沢 直樹 (著)

あの頃、彼らは少年だった。そして今、人類は滅亡する。20世紀を生きてきた少年達は、いかに世界を救い戦ったのか…最後の冒険が、始まる。
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20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)『モンスター』、『マスターキートン』、『YAWARA』で有名な浦沢直樹の漫画作品『20世紀少年(英名:20th Century Boys)』を映画化したものがフランスで公開されるそうです。このマンガは単行本は『20世紀少年』が全22巻、『21世紀少年』は上・下巻の2巻が発売されていて、すごく面白いのでぜひ読んでみてください。

前作『モンスター』でもそうでしたが、この作家が描く恐怖は、ホラーでもなく、残酷な描写でもないのですが、人間の奥に潜む恐怖みたいなものを描き出していると思います。『20世紀少年』は始まりの方で新興宗教のような団体に世界が支配されていく過程が詳しく描写されています。これを読んでどんな宗教も最初はこんな感じなのじゃないかなと想像しました。自分のことを神だというような世間の常識からかなり外れた人間の組織が、勢力を増していき、気づいたら世界の標準になっていきます。つぎに、その勢力に洗脳されない人間は社会から排除される段階に至ります。全てがキリスト教に染まった時代を持つフランスではどのように見られているのか非常に興味があります。

数日前、ルーブル美術館「モナリザの間」で会見が行われたそうです。
「20世紀少年」ルーブル美術館で会見、フランスでも大人気!

■俳優、唐沢寿明主演の映画「20世紀少年」第一章(30日公開、東宝配給)の記者会見が19日(日本時間20日)、ルーブル美術館「モナリザの間」で行われた。世界初の試みで出席した唐沢、常盤貴子はモナリザの微笑む絵画を背に「夢のような体験です」と興奮気味。夜にはワールドプレミアが当地の「パブリシスシネマ」で盛大に開催され、異国のフランスで拍手喝采を浴びた。
■会見は、ルーブル美術館が休館のこの日、特別に行われた。入館から厳重なチェックを受け、物々しい雰囲気のなか唐沢と常盤が登場した。2人は緊張した様子だったが、80人を超すフランスのマスコミから映画の出来を評価する感想が出るなど温かく迎えられホットひと息。
フランスのマンガニュースにこの日のイベントのことが載っていました。
20世紀少年、初演前(マンガ・ニュース)
Avant première 20th Century Boys- Manga news

昨日夜、パリのシャンセリーゼ通りのPublics映画前で、すでに連載の終わった有名な浦沢直樹のマンガを脚色した映画『20世紀少年』の世界初演前が行われた。とりわけ、堤幸宏監督の三部作(日本では三部作は非常にまれ)の第一部を二人の主演俳優、唐沢利明(ケンジ役)と常磐貴子(ユキジ役)の出席のもとに公開されたことは我々にとっては嬉しい限りであった。

この第一部は忠実にオリジナルのマンガに配慮し、同様に一貫した予算と利益を受け、それによって全ての俳優が日本で本当のスターである印象的なキャスティングを実現した。日本では2008年8月30日に公式に公開されることを付け加えておく。上映開始の前に配給会社カゼの社長Cédric Littardiが数分間、映画と俳優を紹介した。彼のスピーチは浦沢直樹とこのイベント来ることの出来なかった監督のビデオメッセージに従っていた。

上映の最後に二人の俳優が大きな喜びとユーモアを交えていくつかの質問に答えた。舞台を降りるとき出迎えた白い服(上映前に親切で提供された略字とロゴの入ったTシャツ)を着た群衆との触れ合いがあった。この映画は日本でもまだ上映されてない、テレビの部屋の出口で日本人女性が紹介されていて、編集社クロカワの社長のGregoire Helotの大衆の印象を収集するために活用されていた。フランスでの上映開始は1月上旬が予定されている。
以下のサイトでは6ページにも渡って詳しく説明されています。相当関心は高いように感じます。
20世紀少年(映画批評)
20th century boys - la critique cinéma
[p1] [p2] [p3] [p4] [p5] [p6]
早くもFilmsActuに批評が出ていて、20段階評価で15でした。内容はかなり良くないようです。
20世紀少年(映画批評、FilmsActu)
20th Century Boys / Critique Ciné - FilmsActu
浦沢直樹の有名なマンガの脚色による待望の20世紀少年で、堤幸宏監督が彼のキャリアの中(しかしながら多作な)で、巨大な規模のプロジェクトに取り組んだ。しかしながら最初の部分で、この映画は全体的に期待に応えてない - 非常に極端?- その通り、舞台演出は少し遠慮がちで、オリジナルの素材に過度に忠実なおかげで時間を取りすぎる - キャスティングは完全にはったりだ - そして非常に巧妙な表示法はあらすじの複雑さの観点を持つ。マンガの主題をまったく無視しない、その監督は期待される緊張を徐々に落ち着かせるに至った、そして我々は、オリジナルの作品を見た見ないに関わらず、猛然と続きを見たいと思う欲望を与える雄大な最後を見捨てる。
正直な感想をいうと、これは映画化が難しいマンガじゃないかなと思います。このマンガの良さはマンガの描写と密接に結びついてしまっているからです。マンガの映画化が失敗してフランスで次の漫画の映画化企画が出にくくならないことを願います。

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (1) (ビッグコミックス)
浦沢 直樹 (著)

あの頃、彼らは少年だった。そして今、人類は滅亡する。20世紀を生きてきた少年達は、いかに世界を救い戦ったのか…最後の冒険が、始まる。
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Paris, France
フランス留学の利点をまとめたエントリ群の『フランス留学のススメ』を書こうと思いたち、4月にブログを設置してからもうすぐもうすぐ5ヶ月が経ってしまいます。しかしこのエントリだけはうまく書ける自信がなくて、後回しになってしまってました。海外留学につきものの不安を最終的に振り切った経緯を書きたいと思っていましたが、時が経つほどあの時の不安は忘れてしまう一方でなので、いいかげんに書いておこうと思います。(留学の決定からはすでにほぼ2年経ってしまいました...)

修士を卒業する前には、日本に残ってサラリーマンになる道と、フランスで博士号に挑戦する道の二つの道がありました。最終的にサラリーマンの道を選ばず、フランスに行くと決めた時にはずいぶん悩みました。これまでブログにたくさん書いて来たフランス留学の利点を理解しても、最後まで不安は残ります。学位取得に失敗して、泣きながら帰国するはめになったら、人生への影響が大きすぎると考えてたのです。

しかし、ここで学位取得に失敗する最悪な場合を考えて見ても、得ることもあることに気づきます。成功か失敗かが明らかになる博士課程の終わりぐらいでもまだ30歳です。もしも失敗したとしてもそれから定年まで30年は社会で働くことになります。海外の人と共に働くこともあるでしょう。失敗の経験だとしても、『フランス留学のススメ』に書いて来たように、その後の30年にきっと役に立つはずだと考えました。また、自分の周りの人、例えば後輩がフランスに留学することになったら、自分の失敗が後輩の留学を成功させるアドバイスになる可能性もあります。失敗でも成功でも、経験は伝達可能なのです。

自分自身の人生の決定において考慮する点は、自身の利害がほとんどです。しかし、考えの限りを尽くした後、もう一つの要素として、世界全体のことも考えていました。日本の人々は海外のことについて知りたがっています。その一つとしてフランスの情報も知りたいでしょう。僕の専攻でいうと、フランスの研究者がどんな研究をしていて、どんなやり方で研究していて、どんなことを重視しているか、フランスにおける日本の研究の評価はどうか、などです。同様にフランスの人々も世界の情報を知りたがっています。日本の研究の状況も把握していたいでしょう。そんな専門的な分野だけではなく日本文化全体のことも含まれます。実際フランス人は、「日本のドラマでよく出てくる一家に一台あるらしいあの神社みたいのは何だ」とかを興味津々で聞いてきます。たぶん仏壇か神棚のことです...仏教と神道の違いについて(先祖観や死生観についても)説明する必要がありますね...

日本人はフランスのことを理解したい、フランス人は日本のことを理解したいと、こういう風に考えたとき、フランスと日本の情報交換ができる人が存在することが良いのは明らかです。”ちり並み”に微々たる影響ですが、日本人の自分がサラリーマンになって日本で働くのと、フランスの研究所で働きながら学生するのでは、後者の方がわずかながら日本とフランス双方を良くするはずです。少なくとも自分のところにはフランス留学の機会がまわって来た。この機会を無駄にすることは、ほんのわずかでも世界を良くするために貢献する機会を失うことだ、とそんな風に考えたのです。
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Paris, France
フランス留学の利点をまとめたエントリ群の『フランス留学のススメ』を書こうと思いたち、4月にブログを設置してからもうすぐもうすぐ5ヶ月が経ってしまいます。しかしこのエントリだけはうまく書ける自信がなくて、後回しになってしまってました。海外留学につきものの不安を最終的に振り切った経緯を書きたいと思っていましたが、時が経つほどあの時の不安は忘れてしまう一方でなので、いいかげんに書いておこうと思います。(留学の決定からはすでにほぼ2年経ってしまいました...)

修士を卒業する前には、日本に残ってサラリーマンになる道と、フランスで博士号に挑戦する道の二つの道がありました。最終的にサラリーマンの道を選ばず、フランスに行くと決めた時にはずいぶん悩みました。これまでブログにたくさん書いて来たフランス留学の利点を理解しても、最後まで不安は残ります。学位取得に失敗して、泣きながら帰国するはめになったら、人生への影響が大きすぎると考えてたのです。

しかし、ここで学位取得に失敗する最悪な場合を考えて見ても、得ることもあることに気づきます。成功か失敗かが明らかになる博士課程の終わりぐらいでもまだ30歳です。もしも失敗したとしてもそれから定年まで30年は社会で働くことになります。海外の人と共に働くこともあるでしょう。失敗の経験だとしても、『フランス留学のススメ』に書いて来たように、その後の30年にきっと役に立つはずだと考えました。また、自分の周りの人、例えば後輩がフランスに留学することになったら、自分の失敗が後輩の留学を成功させるアドバイスになる可能性もあります。失敗でも成功でも、経験は伝達可能なのです。

自分自身の人生の決定において考慮する点は、自身の利害がほとんどです。しかし、考えの限りを尽くした後、もう一つの要素として、世界全体のことも考えていました。日本の人々は海外のことについて知りたがっています。その一つとしてフランスの情報も知りたいでしょう。僕の専攻でいうと、フランスの研究者がどんな研究をしていて、どんなやり方で研究していて、どんなことを重視しているか、フランスにおける日本の研究の評価はどうか、などです。同様にフランスの人々も世界の情報を知りたがっています。日本の研究の状況も把握していたいでしょう。そんな専門的な分野だけではなく日本文化全体のことも含まれます。実際フランス人は、「日本のドラマでよく出てくる一家に一台あるらしいあの神社みたいのは何だ」とかを興味津々で聞いてきます。たぶん仏壇か神棚のことです...仏教と神道の違いについて(先祖観や死生観についても)説明する必要がありますね...

日本人はフランスのことを理解したい、フランス人は日本のことを理解したいと、こういう風に考えたとき、フランスと日本の情報交換ができる人が存在することが良いのは明らかです。”ちり並み”に微々たる影響ですが、日本人の自分がサラリーマンになって日本で働くのと、フランスの研究所で働きながら学生するのでは、後者の方がわずかながら日本とフランス双方を良くするはずです。少なくとも自分のところにはフランス留学の機会がまわって来た。この機会を無駄にすることは、ほんのわずかでも世界を良くするために貢献する機会を失うことだ、とそんな風に考えたのです。
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Shanghai, China
2008年現在、中国の台頭を問題視し、中国の社会体制を批判する日本人は多いです。共産党独裁政治、反日・愛国心教育、少数民族弾圧、言論・信教の自由の禁止、毒ギョーザ問題、海賊版コピー問題などなどです。これらの問題について、日本や海外のメディアではたくさんの批判が投げかけられています。日本では、将来にわたって悲観的な意見を持つ人が多いように感じます。

気が付いたこととして、中国の批判には二種類あると思います。
  1. 中国の台頭は日本の没落だから、中国の問題をたたく
    中国の重要性の増加に伴って、アジアで唯一の大国だった日本の重要性が低下するのを防ぐため、中国の問題をアピールする。国際的には中国より日本を選んでほしいという心理を基に、国内的には問題含みの中国は日本に追いつくことは無いと安心したい心理を基に、なされることが多い。「ネット右翼」と呼ばれる人達の中国叩きの大半はこれかも知れません。

  2. 日中友好は両国の利益という点をふまえ、中国の問題をたたく
    中国には友好的、先進的、モラルある大国となってアジアを引っ張っていくことを望み、それが日本にとっても世界にとっても利益になる立場を取る。建設的な立場から中国を批判する。
そもそも、成長が鈍化した大国が、猛追してくる後進の新興国に対する態度には、同様に二種類の立場がありえます。一つは、先進の立場から後進の新興国を叩くやり方で、二つ目は新興国の実力を認め、後進国に道を譲るやり方です。前者は、歴史上、19世紀後半にアジアの地域大国として君臨していた清と、明治維新を成し遂げ国力が増大中だった新興国・日本の関係があります。清は新興国の日本を脅威として認識し、朝鮮問題でもめた結果、日清戦争に発展、日清戦争に敗北の後、アジアの大国の座を転落していきました。

後者といえるのは、20世紀初頭まで圧倒的海軍力によってパクス・ブリタニカに代表されるような超大国の位置にあったイギリスと新興国アメリカの関係があります。イギリスは新興国アメリカに当初は支配的位置から嫌がらせしますが、結局支配的地位の維持は困難と見るや、新興国アメリカの実力を認め、アメリカに世界覇権を譲り渡しました。アメリカとの対決で友好を害さず、イギリスをより疲弊させない、より賢明な選択だったと思います。

日本をアジアの国だと見ると、同じアジアの清の失敗を繰り返すかに見えますが、日本を島国とみると同じく島国のイギリスの成功を真似できそうに見えます。日中関係の今後を予想することは困難です。30年先の未来を予想するのは専門家ですら占い程度の正答率なので、このエントリで出す結論も同様です。個人的予想としては、日本は同じ島国のイギリスの成功のように新興国中国との対決を避ける方向に進むと思います。

本ブログのエントリ「日中友好の重要性」 では、中国がモラルある大国として台頭するのは日本の利益になることだと書きましたが、中国の問題は見過ごすことは出来ません。中国を批判する記事や意見を見た時に、二種類の批判のうち、どちらの立場から発せられたモノであるかに注目する必要があります。このブログでの中国批判は後者の立場をとるように心がけたいと思います。

研究者の端くれとしては、前者(新興国たたき)が成功した例や、後者(新興国との友好)が失敗した例を挙げなければ公平な見方とは言えない思いますが、このエントリでは割愛しました。
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Shanghai, China
2008年現在、中国の台頭を問題視し、中国の社会体制を批判する日本人は多いです。共産党独裁政治、反日・愛国心教育、少数民族弾圧、言論・信教の自由の禁止、毒ギョーザ問題、海賊版コピー問題などなどです。これらの問題について、日本や海外のメディアではたくさんの批判が投げかけられています。日本では、将来にわたって悲観的な意見を持つ人が多いように感じます。

気が付いたこととして、中国の批判には二種類あると思います。
  1. 中国の台頭は日本の没落だから、中国の問題をたたく
    中国の重要性の増加に伴って、アジアで唯一の大国だった日本の重要性が低下するのを防ぐため、中国の問題をアピールする。国際的には中国より日本を選んでほしいという心理を基に、国内的には問題含みの中国は日本に追いつくことは無いと安心したい心理を基に、なされることが多い。「ネット右翼」と呼ばれる人達の中国叩きの大半はこれかも知れません。

  2. 日中友好は両国の利益という点をふまえ、中国の問題をたたく
    中国には友好的、先進的、モラルある大国となってアジアを引っ張っていくことを望み、それが日本にとっても世界にとっても利益になる立場を取る。建設的な立場から中国を批判する。
そもそも、成長が鈍化した大国が、猛追してくる後進の新興国に対する態度には、同様に二種類の立場がありえます。一つは、先進の立場から後進の新興国を叩くやり方で、二つ目は新興国の実力を認め、後進国に道を譲るやり方です。前者は、歴史上、19世紀後半にアジアの地域大国として君臨していた清と、明治維新を成し遂げ国力が増大中だった新興国・日本の関係があります。清は新興国の日本を脅威として認識し、朝鮮問題でもめた結果、日清戦争に発展、日清戦争に敗北の後、アジアの大国の座を転落していきました。

後者といえるのは、20世紀初頭まで圧倒的海軍力によってパクス・ブリタニカに代表されるような超大国の位置にあったイギリスと新興国アメリカの関係があります。イギリスは新興国アメリカに当初は支配的位置から嫌がらせしますが、結局支配的地位の維持は困難と見るや、新興国アメリカの実力を認め、アメリカに世界覇権を譲り渡しました。アメリカとの対決で友好を害さず、イギリスをより疲弊させない、より賢明な選択だったと思います。

日本をアジアの国だと見ると、同じアジアの清の失敗を繰り返すかに見えますが、日本を島国とみると同じく島国のイギリスの成功を真似できそうに見えます。日中関係の今後を予想することは困難です。30年先の未来を予想するのは専門家ですら占い程度の正答率なので、このエントリで出す結論も同様です。個人的予想としては、日本は同じ島国のイギリスの成功のように新興国中国との対決を避ける方向に進むと思います。

本ブログのエントリ「日中友好の重要性」 では、中国がモラルある大国として台頭するのは日本の利益になることだと書きましたが、中国の問題は見過ごすことは出来ません。中国を批判する記事や意見を見た時に、二種類の批判のうち、どちらの立場から発せられたモノであるかに注目する必要があります。このブログでの中国批判は後者の立場をとるように心がけたいと思います。

研究者の端くれとしては、前者(新興国たたき)が成功した例や、後者(新興国との友好)が失敗した例を挙げなければ公平な見方とは言えない思いますが、このエントリでは割愛しました。
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Paris, France
本ブログの「フランスにおける中国と中国人」で触れたように、フランスと中国の関係は今年の前半はかなり良くありませんでした。関係が突如悪くなったと感じたのは、やはりチベットの暴動があった3月です。同僚の中国人も交えて、昼食でも少し話題が出ていたことを覚えています。とはいえ、まさか同僚を責めてもしょうがないので、ちょっと触れるだけでした。

また、4月7日にオリンピック聖火ランナーがパリに到着した時は、中国人の同僚は仕事をお休みしてランナーを見に行ったにも関わらず、バスが走って行ったのしか見られなかったと言っていました。その後、中国人達によってパリや外国の都市や中国でデモがまき上がります。

パリで行われたデモは友人に誘われて見学しに行ったのですが、フランス人達は冷ややかにやり過ごしているように見えました。見学の後、友人に貼ってもらった中国国旗のシールを剥がしてテーブルに置いておいたところ、ウェイターに「中国国旗は困る」といわれて持っていかれてしまいました。確実に中国人だと思われたと思います。

また、同じ頃の違う日に、ほとんど乗客のいないバスで本を読んでいた時、嫌なことがありました。後ろから空の500mlペットボトルが飛んで来て、椅子の背もたれのところに当たって転がりました。何が起こったかと思い振り向くと笑いながら降車していく二人の若者がいて、彼らがペットボトルを投げて来たのだと理解しました。今思うと中国人だと思われていた可能性が高いように感じます。

急激に悪化していたフランスー中国の関係でしたが、オリンピックと前後してフランスは親中国に舵を切って来たように感じます。その先頭に立っているのは、サルコジ大統領です。当初はオリンピック開会式のボイコットをほのめかしていたこともありましたが、フランス大統領として、EUの代表として7月に開会式に出席することを決定しました。また、オリンピック中は在仏中国大使館前のデモを禁止し、訪仏中のダライ・ラマには会談しないことを決定しました。代わりに外相と大統領夫人が会談することになったというニュースが出てました。

リュミエール兄弟の街から: ダライ・ラマ訪仏」によると、やはり中国の人権侵害を問題視するフランス人には、ダライ・ラマの講義はやはり関心が高いそうです。
ル・モンドLe Mondeによると5千人が175 euro(= 約28,400円(1 euro=約162円))を払ってこの講義に申し込みをしているとのことです。フランス人のダライ・ラマ、チベットへの関心が伺えますね。
実際のフランス人の中国への感情がどのように変化しているかは推測するしか無いのですが、報道から見る両国の関係はたったの半年で急激に悪化した後、改善に向かうという変化をしています。たった半年でこれほど関係が変化したのですから、これから短時間でどちらに転ぶ可能性もあるといえます。上の例のように中国人と間違えられやすい日本人としても、両国の関係は要注目です。以下に半年ほどの経緯をまとめてみました。
3月14日 チベットの抗議活動、暴動に発展(参照
3月23日 チベット暴動、パリで武力鎮圧に対する抗議デモ(参照
3月28日 仏大統領、五輪開会式ボイコットを示唆(参照
4月07日 オリンピック聖火ランナーが妨害され火を消される(参照
4月16日 チベット指導者ダライ・ラマがパリ名誉市民に(参照
4月19日 中国人が抗議のデモ(フランス)(参照
4月20日 カルフールに対してデモ(中国)(参照
4月21日 仏大統領、中国へ特使2人を派遣へ (参照
5月29日 フランスへの中国人観光客が激減、当局が旅行業者に圧力か(参照
==== 改善中 ====
7月09日 フランス大統領、オリンピック開会式に参加を明言(参照
8月08日 パリの中国大使間の前でデモを禁止(フランス)
8月11日 ダライ・ラマ、フランス入り=サルコジ大統領とは会談せず
8月19日 仏外相と大統領夫人、22日にダライ・ラマと会談(参照

追記
コメントを頂 きましたが、「フランスと中国の関係が改善中」と言うのは誤解を招くかも知れません。フランスでは人権の母国として中国の人権侵害を非難する人は多いで す。もちろんフランスのメディアでも、たびたび取り上げられる話題です。フランス人全員が人権侵害を非難することを止め、中国との友好を望むようになった訳では、もちろんありません。大統領が中国との友好モードに舵を切ったのに注目して本エントリーを執筆しました。
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Paris, France
本ブログの「フランスにおける中国と中国人」で触れたように、フランスと中国の関係は今年の前半はかなり良くありませんでした。関係が突如悪くなったと感じたのは、やはりチベットの暴動があった3月です。同僚の中国人も交えて、昼食でも少し話題が出ていたことを覚えています。とはいえ、まさか同僚を責めてもしょうがないので、ちょっと触れるだけでした。

また、4月7日にオリンピック聖火ランナーがパリに到着した時は、中国人の同僚は仕事をお休みしてランナーを見に行ったにも関わらず、バスが走って行ったのしか見られなかったと言っていました。その後、中国人達によってパリや外国の都市や中国でデモがまき上がります。

パリで行われたデモは友人に誘われて見学しに行ったのですが、フランス人達は冷ややかにやり過ごしているように見えました。見学の後、友人に貼ってもらった中国国旗のシールを剥がしてテーブルに置いておいたところ、ウェイターに「中国国旗は困る」といわれて持っていかれてしまいました。確実に中国人だと思われたと思います。

また、同じ頃の違う日に、ほとんど乗客のいないバスで本を読んでいた時、嫌なことがありました。後ろから空の500mlペットボトルが飛んで来て、椅子の背もたれのところに当たって転がりました。何が起こったかと思い振り向くと笑いながら降車していく二人の若者がいて、彼らがペットボトルを投げて来たのだと理解しました。今思うと中国人だと思われていた可能性が高いように感じます。

急激に悪化していたフランスー中国の関係でしたが、オリンピックと前後してフランスは親中国に舵を切って来たように感じます。その先頭に立っているのは、サルコジ大統領です。当初はオリンピック開会式のボイコットをほのめかしていたこともありましたが、フランス大統領として、EUの代表として7月に開会式に出席することを決定しました。また、オリンピック中は在仏中国大使館前のデモを禁止し、訪仏中のダライ・ラマには会談しないことを決定しました。代わりに外相と大統領夫人が会談することになったというニュースが出てました。

リュミエール兄弟の街から: ダライ・ラマ訪仏」によると、やはり中国の人権侵害を問題視するフランス人には、ダライ・ラマの講義はやはり関心が高いそうです。
ル・モンドLe Mondeによると5千人が175 euro(= 約28,400円(1 euro=約162円))を払ってこの講義に申し込みをしているとのことです。フランス人のダライ・ラマ、チベットへの関心が伺えますね。
実際のフランス人の中国への感情がどのように変化しているかは推測するしか無いのですが、報道から見る両国の関係はたったの半年で急激に悪化した後、改善に向かうという変化をしています。たった半年でこれほど関係が変化したのですから、これから短時間でどちらに転ぶ可能性もあるといえます。上の例のように中国人と間違えられやすい日本人としても、両国の関係は要注目です。以下に半年ほどの経緯をまとめてみました。
3月14日 チベットの抗議活動、暴動に発展(参照
3月23日 チベット暴動、パリで武力鎮圧に対する抗議デモ(参照
3月28日 仏大統領、五輪開会式ボイコットを示唆(参照
4月07日 オリンピック聖火ランナーが妨害され火を消される(参照
4月16日 チベット指導者ダライ・ラマがパリ名誉市民に(参照
4月19日 中国人が抗議のデモ(フランス)(参照
4月20日 カルフールに対してデモ(中国)(参照
4月21日 仏大統領、中国へ特使2人を派遣へ (参照
5月29日 フランスへの中国人観光客が激減、当局が旅行業者に圧力か(参照
==== 改善中 ====
7月09日 フランス大統領、オリンピック開会式に参加を明言(参照
8月08日 パリの中国大使間の前でデモを禁止(フランス)
8月11日 ダライ・ラマ、フランス入り=サルコジ大統領とは会談せず
8月19日 仏外相と大統領夫人、22日にダライ・ラマと会談(参照

追記
コメントを頂 きましたが、「フランスと中国の関係が改善中」と言うのは誤解を招くかも知れません。フランスでは人権の母国として中国の人権侵害を非難する人は多いで す。もちろんフランスのメディアでも、たびたび取り上げられる話題です。フランス人全員が人権侵害を非難することを止め、中国との友好を望むようになった訳では、もちろんありません。大統領が中国との友好モードに舵を切ったのに注目して本エントリーを執筆しました。
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Paris, France
仏語本「Le Japon 固定観念」の「日本はロボットとマンガの国である」という固定観念に関する章を読んでみました。

まず、西洋と日本におけるロボットの概念の違いについて説明されます。まず、西洋では創造主が人間を作ったように、人間がロボットを作るということが受け入れがたいことであるそうです。それに引き換え、日本ではおおらかにロボットを制作すると説明されています。平然と(sans complexe)、遊び心で(ludique)、超然と(détaché)、恐れなしに(sans cette peur)と説明されます。

これは西欧の一神教の概念と、日本の神道の概念による違いです。日本人は、ロボットが魂を持つことを当然だと見ています。
伝統的な神道の概念で、動物、樹木、山の岩石が魂を持つとしたら、なぜロボットがそれを持たないのか?
Si les animaux, les arbres, les rochers ou les montagnes ont une âme dans la conception shintô traditionnelle, pourquoi les robots n'en auraient-ils pas? (P.34)
同様に、日本のロボットは手塚治虫のアトムに代表されるように、人間と共生します。これは、西欧が考える血まみれのターミネータのようなロボットとは一線を画しています。ロボットは怪物ではないし、怪物もまたロボットではありません。実際、日本のマンガに登場するロボット達は、ロボット制作を職業とする日本の人達に大きな影響を与えていることが分かったそうです。

マンガに関していえば、全知全能のヒーローが描かれることが少ないのが特徴です。少年マンガの3原則(友情、努力、勝利)など詳しく説明されていることが驚きです。
ヒーローはもっと人間的で、もっと弱くて、もっと私たちに近い性格に特徴づけられる。友情、努力、勝利はマンガの成功に導く三つの原則を構成する。
Il s'identifie davantage à des personnages plus humains, plus fragiles, plus proches d'eux. L'amitié, l'effort et la victoire constituent ainsi le trois principes sur lesquels est bâti le succès des manga, qui se prolonge avec les générations. (P. 35)
また、国宝でもある絵巻『鳥獣戯画』に描かれる擬人化されたウサギ達は、ハローキティやポケモンやゴジラの祖先であると説明されます。ゴジラですら、非常に日本的なキャラクターだそうです。
避けて通れないゴジラは聖獣の化身で非常に典型的な日本の伝統である。ゴジラが悪者なのか本当はいいやつなのか誰も知らないのだ。
L'incontournable Godzilla est l'incarnation d'un « monstre divin » (seijû) très typique de la tradition japonaise. On ne sait s'il est totalement méchant ou vraiment bon. (P.36)
人類が利用する核の灰から生まれたゴジラを、日本人そのものに見立てた文章もありました。
日本それ自身もある意味、怪物的に見える:いずれにせよ日本は、歴史上に類を見ず1945年の核兵器の灰の中から完全に立ち直った。その知る才能は怪物のように最終的に優れていた、世界に生じた所有者の能力は、それから世界を屈服させることを探し求めた。
le Japon lui-même apparaît comme quelque chose de monstrueux: il émerge intact, malgré tout, des cendres atomiques de 1945, tel un être non-historique. Sa capacité de savoir s'avère finalement supérieure, comme bien des monstres, à celle du maître qui l'a mis au monde puis a cherché à le mater. (P. 37)
日本が戦後の痛手から立ち直り、日本製品が世界を席巻した時のことをこのように表現しています。すこし、大げさな気もしますが、このような大げさな意見も相変わらず残っていると感じます。本ブログの『バブル期の日本の面影』にも書いたような、固定観念です。

結論もなかなか、興味深いです。日本においてはよく教育の悪者にされるマンガが日本にとって重要な物であると結論されています。1. 「ポケモン」や「たまごっち」などのマンガやロボットは、日本の洗練された技術を世界に印象づけることに貢献する。2. 同様に、どんどん技術的になる経済において、将来の労働者である子供にロボットなどの科学技術に関心を持たせる効果がある。といったようなことが書かれています。
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Paris, France
仏語本「Le Japon 固定観念」の「日本はロボットとマンガの国である」という固定観念に関する章を読んでみました。

まず、西洋と日本におけるロボットの概念の違いについて説明されます。まず、創造主が人間を作ったように、人間がロボットを作るということが受け入れがたいことであるそうです。それに引き換え、日本ではおおらかにロボットを制作すると説明されています。平然と(sans complexe)、遊び心で(ludique)、超然と(détaché)、恐れなしに(sans cette peur)と説明されます。

これは西欧の一神教の概念と、日本の神道の概念による違いです。日本人は、ロボットが魂を持つことを当然だと見ています。
伝統的な神道の概念で、動物、樹木、山の岩石が魂を持つとしたら、なぜロボットがそれを持たないのか?
Si les animaux, les arbres, les rochers ou les montagnes ont une âme dans la conception shintô traditionnelle, pourquoi les robots n'en auraient-ils pas? (P.34)
同様に、日本のロボットは手塚治虫のアトムに代表されるように、人間と共生します。これは、西欧が考える血まみれのターミネータのようなロボットとは一線を画しています。ロボットは怪物ではないし、怪物もまたロボットではありません。実際、日本のマンガに登場するロボット達は、ロボット制作を職業とする日本の人達に大きな影響を与えていることが分かったそうです。

マンガに関していえば、全知全能のヒーローが描かれることが少ないのが特徴です。少年マンガの3原則(友情、努力、勝利)など詳しく説明されていることが驚きです。
ヒーローはもっと人間的で、もっと弱くて、もっと私たちに近い性格に特徴づけられる。友情、努力、勝利はマンガの成功に導く三つの原則を構成する。
Il s'identifie davantage à des personnages plus humains, plus fragiles, plus proches d'eux. L'amitié, l'effort et la victoire constituent ainsi le trois principes sur lesquels est bâti le succès des manga, qui se prolonge avec les générations. (P. 35)
また、国宝でもある絵巻『鳥獣戯画』に描かれる擬人化されたウサギ達は、ハローキティやポケモンやゴジラの祖先であると説明されます。ゴジラですら、非常に日本的なキャラクターだそうです。
避けて通れないゴジラは聖獣の化身で非常に典型的な日本の伝統である。ゴジラが悪者なのか本当はいいやつなのか誰も知らないのだ。
L'incontournable Godzilla est l'incarnation d'un « monstre divin » (seijû) très typique de la tradition japonaise. On ne sait s'il est totalement méchant ou vraiment bon. (P.36)
人類が利用する核の灰から生まれたゴジラを、日本人そのものに見立てた文章もありました。
日本それ自身もある意味、怪物的に見える:いずれにせよ日本は、歴史上に類を見ず1945年の核兵器の灰の中から完全に立ち直った。その知る才能は怪物のように最終的に優れていた、世界に生じた所有者の能力は、それから世界を屈服させることを探し求めた。
le Japon lui-même apparaît comme quelque chose de monstrueux: il émerge intact, malgré tout, des cendres atomiques de 1945, tel un être non-historique. Sa capacité de savoir s'avère finalement supérieure, comme bien des monstres, à celle du maître qui l'a mis au monde puis a cherché à le mater. (P. 37)
日本が戦後の痛手から立ち直り、日本製品が世界を席巻した時のことをこのように表現しています。すこし、大げさな気もしますが、このような大げさな意見も相変わらず残っていると感じます。本ブログの『バブル期の日本の面影』にも書いたような、固定観念です。

結論もなかなか、興味深いです。日本においてはよく教育の悪者にされるマンガが日本にとって重要な物であると結論されています。1. 「ポケモン」や「たまごっち」などのマンガやロボットは、日本の洗練された技術を世界に印象づけることに貢献する。2. 同様に、どんどん技術的になる経済において、将来の労働者である子供にロボットなどの科学技術に関心を持たせる効果がある。といったようなことが書かれています。
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