Dinard, France
ブログを始めてから満2ヶ月経ちました。4月の37エントリーから、5月は28エントリーに減ってしまいましたが、ページビューは6700と1200ほど増加しました。ほぼ1日1エントリーぐらい投稿できていて、当初の目的であった自分の考えを書き留めるという目標はとりあえず達成されています。フィードバックという面でも5月は様々なことがありました。

[書評] 福沢諭吉の真実のエントリーでは、著者の平山洋さんからコメントを頂き、公式サイトにリンクをしていただきました。書評は賛成と不賛成どちらもあるとは思いますが、自分の考えを明らかにしていこうと勇気が出ました。また、下のようにRon’s Backlogのブログというものでこのブログのことに興味を持っていただいて紹介されていていました。このブログは始まって間もないこともあり、関心を持っていただけるとうれしいです。ありがとうございます。

フランスの日々」というブログで、「読み書き重視の文化の日本」というエントリがあった。日本と欧米におけるブログに対する接し方だけに留まらず、言葉の文化みたいなものまで触れている。とても興味深い・・・。
[書評] シラクのフランスに投稿された フランス生活観察人さんのコメントから、「フランスを変えるための300の決定」という文章がネット上で手に入ることが分かり、翻訳を始めました(→フランスを変えるための300の決定(1/3)フランスを変えるための300の決定(2/3))。本業の研究の方にも関わる次世代インターネットIPv6の記述に出会い、この文章を研究の背景を説明するプレゼンテーションで使わせていただきました。2008年後半にフランスはEU議長国になり、そこでIPv6の開発を提案するという内容はIPv6の注目度を説明するには最適で、先生方にも好評でした(→次世代インターネットIPv6における日本とフランス)。その他、コメントを頂いた方、アクセスいただいた方に感謝します。ありがとうございました。

常時右側に表示されているエントリーを除いた最もアクセスの多かったエントリーは以下の通りです。トップ3は2008月4月のトップエントリと変化がありませんでした。この3つは検索エンジンのキーワードで上位に位置しているらしく、検索からのアクセスが増加しています。その他のエントリーは 言語 についてのエントリーが多くのアクセスを集めた傾向があるようです。これからも内容を充実させていく予定ですので、このブログをよろしくお願いします。
  1. 世界にいい影響を与える国:ニッポン
  2. 「世界にいい影響を与える国:ニッポン」を考える
  3. 技術系のグランゼコール
  4. フランス語の勉強の仕方
  5. フランス語の勉強の仕方2
  6. なぜフランスに留学するのか:フランスの教育
  7. 日本語をしゃべれることの価値
  8. 次世代インターネットIPv6における日本とフランス
  9. 留学するのにフランス語は必要か
  10. [書評] 福沢諭吉の真実
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Dinard, France
ブログを始めてから満2ヶ月経ちました。4月の37エントリーから、5月は28エントリーに減ってしまいましたが、ページビューは6700と1200ほど増加しました。ほぼ1日1エントリーぐらい投稿できていて、当初の目的であった自分の考えを書き留めるという目標はとりあえず達成されています。フィードバックという面でも5月は様々なことがありました。

[書評] 福沢諭吉の真実のエントリーでは、著者の平山洋さんからコメントを頂き、公式サイトにリンクをしていただきました。書評は賛成と不賛成どちらもあるとは思いますが、自分の考えを明らかにしていこうと勇気が出ました。また、下のようにRon’s Backlogのブログというものでこのブログのことに興味を持っていただいて紹介されていていました。このブログは始まって間もないこともあり、関心を持っていただけるとうれしいです。ありがとうございます。

フランスの日々」というブログで、「読み書き重視の文化の日本」というエントリがあった。日本と欧米におけるブログに対する接し方だけに留まらず、言葉の文化みたいなものまで触れている。とても興味深い・・・。
[書評] シラクのフランスに投稿された フランス生活観察人さんのコメントから、「フランスを変えるための300の決定」という文章がネット上で手に入ることが分かり、翻訳を始めました(→フランスを変えるための300の決定(1/3)フランスを変えるための300の決定(2/3))。本業の研究の方にも関わる次世代インターネットIPv6の記述に出会い、この文章を研究の背景を説明するプレゼンテーションで使わせていただきました。2008年後半にフランスはEU議長国になり、そこでIPv6の開発を提案するという内容はIPv6の注目度を説明するには最適で、先生方にも好評でした(→次世代インターネットIPv6における日本とフランス)。その他、コメントを頂いた方、アクセスいただいた方に感謝します。ありがとうございました。

常時右側に表示されているエントリーを除いた最もアクセスの多かったエントリーは以下の通りです。トップ3は2008月4月のトップエントリと変化がありませんでした。この3つは検索エンジンのキーワードで上位に位置しているらしく、検索からのアクセスが増加しています。その他のエントリーは 言語 についてのエントリーが多くのアクセスを集めた傾向があるようです。これからも内容を充実させていく予定ですので、このブログをよろしくお願いします。
  1. 世界にいい影響を与える国:ニッポン
  2. 「世界にいい影響を与える国:ニッポン」を考える
  3. 技術系のグランゼコール
  4. フランス語の勉強の仕方
  5. フランス語の勉強の仕方2
  6. なぜフランスに留学するのか:フランスの教育
  7. 日本語をしゃべれることの価値
  8. 次世代インターネットIPv6における日本とフランス
  9. 留学するのにフランス語は必要か
  10. [書評] 福沢諭吉の真実
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Paris, France
GNP(Gross National Product、国民総生産)、GDP(Gross Domestic Product、国内総生産)は学校の授業で習いましたが、アメリカのジャーナリストが提案しているのが、GNC(Gross National Cool、国民総かっこよさ)です。「日本の国民総かっこよさ(Japan’s Gross National Cool)」(PDF)と題された記事を見つけたので、紹介していきます。

記事が書かれたForeign Policyは1970年に設立されたアメリカの雑誌で、調べたところこの記事は2002年頃に書かれていました。概要は以下のようになっています。
日本はまた超大国に躍り出て来ている。広く報告されている政治的/経済的不運の影響の崩壊にかわって、日本の世界的文化影響力は急速に成長して来た。ポップミュージックから電子機器、建築からファッション、アニメから料理まで、日本は1980年代に経済でそうであった以上に、今日における文化超大国に見える。しかし日本は、同じぐらい強力な国家のメッセージを表明する手段の支配を手に入れられるだろうか。
記事では、まず日本のポップ文化の状況を渋谷などの例を挙げながら一通り説明します。また、ポップ文化やマクドナルドなどに代表されるグローバリゼーションはアメリカのパワーの源泉であったが、アジアの国々はニューヨークではなく東京の生活スタイル雑誌を作り始めたことに危機感を表します。プレイステーションやニンテンドーゲーム機におけるゲームは日本のマンガとアニメに着想をえた映像が溢れ、映画マトリックスやテレビドラマでは東京が国際的にファッションの首都になっている。ポケモンのマンガとゲームは65ヶ国で放送され、30以上の言語に翻訳されるなど、TIME誌と同様の普及率を誇ることについて述べられます。

次に1980年代に、ジャストインタイムシステムなどアメリカも見習って来た経済も長引く不況でダメになった反面、日本の世界的文化影響力は急速に成長して来たと展開します。「国民かっこよさ」は評価できるものではないが、ハーバード大学のジョセフ・ナイが提唱するソフトパワーの一種であると結論します。

結論自体は特筆すべきものではないのですが、この記事の面白さの全ては題名にあります。国民総かっこよさ(GNC, Gross National Cool)は日本のかっこよさを意味する「クール・ジャパン」を説明する意味で使われることが多くなっています。つまり、1980年代に経済分野において圧倒的な勢力を誇っていた日本を語るときに使われた国民総生産(GNP)をもじって、今日の日本の文化的影響力の大きさを表すのに使われているのです。それによって、過去の経済分野における日本の勢いを思い出させ、現在の日本文化の影響力を理解させる効果と、日本が経済から文化に転換したことを理解させる効果があります。

この記事を書いたジャーナリストはジャーナリズムの能力もさることながら、キャッチコピーの才能が素晴らしいと感じます。このユーモラスな表現こそが、一人のジャーナリストの一意見という見方を超えて、この記事が長らくいろいろなところで参照される要因だと思います。

フランスの日々:
関連:
Le Monde 「クール・ジャパン」ポップの超大国日本
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Paris, France
GNP(Gross National Product、国民総生産)、GDP(Gross Domestic Product、国内総生産)は学校の授業で習いましたが、アメリカのジャーナリストが提案しているのが、GNC(Gross National Cool、国民総かっこよさ)です。「日本の国民総かっこよさ(Japan’s Gross National Cool)」(PDF)と題された記事を見つけたので、紹介していきます。

記事が書かれたForeign Policyは1970年に設立されたアメリカの雑誌で、調べたところこの記事は2002年頃に書かれていました。概要は以下のようになっています。
日本はまた超大国に躍り出て来ている。広く報告されている政治的/経済的不運の影響の崩壊にかわって、日本の世界的文化影響力は急速に成長して来た。ポップミュージックから電子機器、建築からファッション、アニメから料理まで、日本は1980年代に経済でそうであった以上に、今日における文化超大国に見える。しかし日本は、同じぐらい強力な国家のメッセージを表明する手段の支配を手に入れられるだろうか。
記事では、まず日本のポップ文化の状況を渋谷などの例を挙げながら一通り説明します。また、ポップ文化やマクドナルドなどに代表されるグローバリゼーションはアメリカのパワーの源泉であったが、アジアの国々はニューヨークではなく東京の生活スタイル雑誌を作り始めたことに危機感を表します。プレイステーションやニンテンドーゲーム機におけるゲームは日本のマンガとアニメに着想をえた映像が溢れ、映画マトリックスやテレビドラマでは東京が国際的にファッションの首都になっている。ポケモンのマンガとゲームは65ヶ国で放送され、30以上の言語に翻訳されるなど、TIME誌と同様の普及率を誇ることについて述べられます。

次に1980年代に、ジャストインタイムシステムなどアメリカも見習って来た経済も長引く不況でダメになった反面、日本の世界的文化影響力は急速に成長して来たと展開します。「国民かっこよさ」は評価できるものではないが、ハーバード大学のジョセフ・ナイが提唱するソフトパワーの一種であると結論します。

結論自体は特筆すべきものではないのですが、この記事の面白さの全ては題名にあります。国民総かっこよさ(GNC, Gross National Cool)は日本のかっこよさを意味する「クール・ジャパン」を説明する意味で使われることが多くなっています。つまり、1980年代に経済分野において圧倒的な勢力を誇っていた日本を語るときに使われた国民総生産(GNP)をもじって、今日の日本の文化的影響力の大きさを表すのに使われているのです。それによって、過去の経済分野における日本の勢いを思い出させ、現在の日本文化の影響力を理解させる効果と、日本が経済から文化に転換したことを理解させる効果があります。

この記事を書いたジャーナリストはジャーナリズムの能力もさることながら、キャッチコピーの才能が素晴らしいと感じます。このユーモラスな表現こそが、一人のジャーナリストの一意見という見方を超えて、この記事が長らくいろいろなところで参照される要因だと思います。

フランスの日々:
関連:
Le Monde 「クール・ジャパン」ポップの超大国日本
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Paris, France
フランス語の勉強の方法について、バラバラにいろいろなところに書いて来てしまったので、このエントリーでまとめようと思います。僕は2008年5月現在、フランス学習歴が1年達した中級者です。それでも、普段の生活では、フランス語しか使いませんし、ミーティングもフランス語でこなしています。論文の概要の文章ならフランス人に直してもらいつつ書けます。僕のフランス語レベルはまだまだだということは認識していますが、1年でこれぐらいのことは出来るということが分かりました。

もちろん、言語の習得はどの言語でも多少は似ている部分もあるので、フランス語以外の言語でも応用できることだと思います。将来もしも、メーカー会社に勤めて中国語を学習する意欲が芽生えたら、1年ぐらいでこれぐらいは出来るんだという自信もつきます。勉強時間は1日平均3時間程度だったと思います。それぐらいの勉強量を1年間続けるモチベーションさえあれば、多かれ少なかれ言語の力はつきますが、効果的な勉強法があるので、それらを紹介してきました。
最後に紹介した学習方法で必要となる電子辞書ipod(mp3プレイヤ)ついて少し説明しようと思います。

まず電子辞書ですが、英語以外の言語ではその言語をメインとした電子辞書の購入を勧めます。英語がメインでフランス語が拡張で追加可能なタイプだと、学習が進んで来たときに不十分になります。ある程度のレベルまで英語以外の言語をマスターしたい場合、その言語をメインとした辞書が必要です。僕は、2007年夏ぐらいに購入したCACIOのEX-word XD-ST7200を使っています。そのときには、フランス語をメインとしたモデルはこれ以外になかったです。電子辞書は年々進化したり、他社もフランス語をメインとした辞書を出すかもしれないので、いろいろと検討してみてください。僕は、画面が広いタイプがオススメです。小さくて持ち運びが便利なモデルも良さそうですが、実際の言語の勉強は机の上でするので、ある程度の大きさがあっても使い勝手を重視したいです。フランス語を学習する人には、2008年5月の現状ではEX wordのフランス語メインのモデルをお薦めします(一番下に今アマゾンで割引中のフランス語と英語の電子辞書を表示します)。

mp3プレイヤについては現状ではやはりipodがオススメです。ポッドキャストを聞くためのソフトはitunesが便利で、itunesとの相性がいいipodをお薦めします。ちなみに僕はipod nanoの8Gモデルを使ってます。

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Paris, France
フランス語の勉強の方法について、バラバラにいろいろなところに書いて来てしまったので、このエントリーでまとめようと思います。僕は2008年5月現在、フランス学習歴が1年達した中級者です。それでも、普段の生活では、フランス語しか使いませんし、ミーティングもフランス語でこなしています。論文の概要の文章ならフランス人に直してもらいつつ書けます。僕のフランス語レベルはまだまだだということは認識していますが、1年でこれぐらいのことは出来るということが分かりました。

もちろん、言語の習得はどの言語でも多少は似ている部分もあるので、フランス語以外の言語でも応用できることだと思います。将来もしも、メーカー会社に勤めて中国語を学習する意欲が芽生えたら、1年ぐらいでこれぐらいは出来るんだという自信もつきます。勉強時間は1日平均3時間程度だったと思います。それぐらいの勉強量を1年間続けるモチベーションさえあれば、多かれ少なかれ言語の力はつきますが、効果的な勉強法があるので、それらを紹介してきました。
  • 言語習得のススメ
    言語をマスターするモチベーションさえわけば、目的を達成するのは絶望的に難しい訳ではありません。チャレンジさえすれば、ある程度のレベルには到達可能です。目安となる単語3000語を早く記憶するのが正解です。言語をマスターすることによる利点を4つにまとめました。

  • [書評] 外国語上達法
    外国語をマスターする上での定番の指南書です。自分が言語を習得する目的や、習得するにおいて重要なポイントについて整理できると思います。当たり前の指摘も多いですが、学習を始める前に一読することをお薦めします。

  • フランス語の勉強の仕方
    重視するポイントは単語と聞き取りです。これを重点的に強化するためのポイントをまとめています。

  • フランス語の勉強の仕方2
    重視するポイントは単語と聞き取りで、上の方法より少し肩の力を抜いた勉強方法を紹介しています。

  • サヴァイヴァル・フランス語で気をつけること
    言語学者によるとフランス語では1000語覚えれば90%の会話が可能だそうです。そうはいってもフランス語の会話で気をつける点がありますので、気が付いたポイントを解説しています。

  • [書評] 仏検3・4級必須単語集/仏検 準1級・2級必須単語
    フランス語に限らず、言語習得には単語を記憶するという根気のいる作業が必要となります。言語習得には、言語学者があらかじめ頻度別に並べてくれている単語集は、学習の大きな助けとなります。フランス語の場合は、お勧めの単語集がありますので紹介しました。

  • [書評] Grammaire progressive du François (フランス語の文法書)
    外国語上達法」では、「文法は、従って学生が外国語を学ぶのを容易にしているありがたい業績なのである。(P.81)」とあるように、数多くの偉大な言語学者の残してくれた業績は最大限利用したいものです。フランス語の文法書でおすすめのものを紹介しました。

  • 留学するのにフランス語は必要か
    留学と現地の言語の習得について書いています。言語を習得する初期段階に存在するメリットとして、言語を習得することによるネイティブとの心理的距離の接近を挙げました。フランス語以外の言語でも同様の効果が期待できます。

  • フランス語の単語の覚え方
    フランス語の名詞を覚えるには少し考慮が必要なのでこのエントリーで紹介します。

  • 500日間、1日フランス語10単語を覚える
    そこで単語帳に記入したコンピュータに入力した単語数と経過日数をグラフにして、公開します。

  • フランス語の会話を強化する学習法
    主に会話の能力を上げることを目的とした勉強法を紹介します。

  • 言語習得の時間的な目安
    アメリカ人が日本語のサバイバル言語レベルに到達するのに480時間(1日3時間で5ヶ月強)、ネイティブレベルになるのが2400時間〜2780時間(1日3時間で2年半)だそうです。

  • フランスにおける言語の重要性
    フランス語はフランス人のアイデンティティと密接に関わっています。このことがフランス語学習者に及ぼす影響について考察しています。

  • フランス語の国際的地位
    フランスの国際言語としての位置は、世界第二位だと結論されています。

  • NOと言わない日本人とYESと言わないフランス人
    『Pourqui pas?』と『C'est pas mal』の表現について紹介しています。

  • フランスに来てもフランス語をしゃべれるようにならない
    フランス語をなんとかしゃべれているのは、毎日コツコツと勉強しているからです。

  • 他人に英語をしゃべってもらうのは大変
    現地の言葉をしゃべれないことによる”恨みがましい感情”と”気の毒な思い”について。
最後に紹介した学習方法で必要となる電子辞書ipod(mp3プレイヤ)ついて少し説明しようと思います。

まず電子辞書ですが、英語以外の言語ではその言語をメインとした電子辞書の購入を勧めます。英語がメインでフランス語が拡張で追加可能なタイプだと、学習が進んで来たときに不十分になります。ある程度のレベルまで英語以外の言語をマスターしたい場合、その言語をメインとした辞書が必要です。僕は、2007年夏ぐらいに購入したCACIOのEX-word XD-ST7200を使っています。そのときには、フランス語をメインとしたモデルはこれ以外になかったです。電子辞書は年々進化したり、他社もフランス語をメインとした辞書を出すかもしれないので、いろいろと検討してみてください。僕は、画面が広いタイプがオススメです。小さくて持ち運びが便利なモデルも良さそうですが、実際の言語の勉強は机の上でするので、ある程度の大きさがあっても使い勝手を重視したいです。フランス語を学習する人には、2008年5月の現状ではEX wordのフランス語メインのモデルをお薦めします(一番下に今アマゾンで割引中のフランス語と英語の電子辞書を表示します)。

mp3プレイヤについては現状ではやはりipodがオススメです。ポッドキャストを聞くためのソフトはitunesが便利で、itunesとの相性がいいipodをお薦めします。ちなみに僕はipod nanoの8Gモデルを使ってます。

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大欧州の時代―ブリュッセルからの報告 (岩波新書)
フランスに来て思うのは、町の至る所に三色旗が掲げられていることです。日本で日章旗を見る機会の10倍ぐらいはあると感じます。フランスでは人種や宗教が国民としてのアイデンティティでなくなった現在、言語やイベントなどを通した「共通の体験」が国民の団結を支えていると推測します。共通の体験を演出するフランス三色旗の役割は、非常に高いのです。三色旗よりはかなり頻度が低いですが、行政機関などの公共機関で見かけるのが、欧州連合の旗(青に12の★)です。さらに研究所の教授がヨーロッパ委員会から研究資金を受けている発表をする場合には、必ずスライドの背景にこの旗が翻っています。欧州旗もまた、人々が欧州連合に所属している意識を持つのに役立っています。

このエントリーでは、欧州の首都ブリュッセル勤務の著者によって2006年に欧州連合について書かれた本を紹介します。毎年、いろいろなニュースが飛び込む激動の欧州連合において、いまから2年前の情報ということで少し古い面もありました。例えば、加盟国は2007年に25ヶ国から27ヶ国に増えました。しかし、本書は、基礎を押さえることには有効です。

まず、異なる文化、歴史、言語を持つ国々が一つになろうとしている時、人々は期待と不安を感じます。日本が東アジアの国と統合されていく様子を考えれば、容易に想像がつきます。本書では、以下のように書かれています。
豊かな生活、そして国や暮らしの安全を確かにするために欧州統合は進めたい。しかしEUが加盟各国の上に立って、号令を発する欧州中央権力にはなってほしくない。各国、地方の独自の文化やアイデンティティは守り続けたい。(P.14)
その後、EUの政策や、イラク戦争でアメリカに反対したフランス・ドイツとアメリカに追従した国でEUがまっぷたつに割れた経緯などが描写されます。統合した欧州の新たなステップである欧州憲法は、フランスとオランダでの国民投票による否決により、発効が断念されました。欧州憲法が発効されるは、全加盟国の批准が必要なのです。「欧州憲法が無に帰してしまったとの見方は少ない。しかし憲法再生への道筋は不透明だ。(P170)」とあるように、長い目で見れば将来日の目を見る可能性もあります。フランスでなぜ欧州憲法が国民投票で否決されてしまったか、という説明に「ポーランドの配管工」という説明がありました。
国民投票前、「ポーランドの配管工」をめぐる議論がメディアの話題を集めいていた。ポーランドのEU加盟によって、水道の配管工の仕事も、いずれ低賃金で働くポーランドの若者に奪われてしまうだろうというのだ。
この本では言及がありませんでしたが、欧州憲法は高学歴のエリートが賛成にまわり、低学歴の労働者が反対に回ったという傾向があったそうです。エリートは成長を求めるために統一された市場を求め、労働者は低賃金の労働者との競争にさらされる統一市場を怖れたということです。

wikipediaより
ともあれ、ポーランド人は「ポーランドの配管工」などというイメージがフランスのメディアで取り上げられたことに怒らなかったのでしょうか?調べてみると、ポーランドの観光局がこの屈辱を逆手に取って、カッコいい配管工を起用したポスターを用いて宣伝をうったそうです。この広告は、BBCニュースMSNBCニュースでも紹介されていて、画像はwikipediaにもアップロードされていました。いかにもイギリス人とアメリカ人が好きそうなユーモアです。ポラーンド人にとってはフランスメディアの煽動的なイメージ戦略は気持ちのいいものではなかったでしょうが、ポーランド人のユーモアセンスにEUの人々は和んだのではないでしょうか。
大欧州の時代―ブリュッセルからの報告 (岩波新書)
脇阪 紀行 (著)

第1章 ブリュッセルの素顔
第2章 大欧州支える論理と構造
第3章 新政策はブリュッセルに発す
第4章 欧州外交の新展開
第5章 欧州憲法への挑戦
第6章 岐路に立つ大欧州
エピローグ 二つの共同体—ヨーロッパと東アジア

加盟国の東方拡大や、欧州憲法の頓挫を経て、EUはこれからどこへ向かうのか。そもそも巨大組織の仕組みはどうなっているのか。諸政策をめぐる熾烈な駆け 引き、欧州外交の試みなどを多くの事例を通して描き出す。山積する問題を抱えつつも新しい可能性を模索し続ける、壮大な実験の現場からのレポート。
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大欧州の時代―ブリュッセルからの報告 (岩波新書)
フランスに来て思うのは、町の至る所に三色旗が掲げられていることです。日本で日章旗を見る機会の10倍ぐらいはあると感じます。フランスでは人種や宗教が国民としてのアイデンティティでなくなった現在、言語やイベントなどを通した「共通の体験」が国民の団結を支えていると推測します。共通の体験を演出するフランス三色旗の役割は、非常に高いのです。三色旗よりはかなり頻度が低いですが、行政機関などの公共機関で見かけるのが、欧州連合の旗(青に12の★)です。さらに研究所の教授がヨーロッパ委員会から研究資金を受けている発表をする場合には、必ずスライドの背景にこの旗が翻っています。欧州旗もまた、人々が欧州連合に所属している意識を持つのに役立っています。

このエントリーでは、欧州の首都ブリュッセル勤務の著者によって2006年に欧州連合について書かれた本を紹介します。毎年、いろいろなニュースが飛び込む激動の欧州連合において、いまから2年前の情報ということで少し古い面もありました。例えば、加盟国は2007年に25ヶ国から27ヶ国に増えました。しかし、本書は、基礎を押さえることには有効です。

まず、異なる文化、歴史、言語を持つ国々が一つになろうとしている時、人々は期待と不安を感じます。日本が東アジアの国と統合されていく様子を考えれば、容易に想像がつきます。本書では、以下のように書かれています。
豊かな生活、そして国や暮らしの安全を確かにするために欧州統合は進めたい。しかしEUが加盟各国の上に立って、号令を発する欧州中央権力にはなってほしくない。各国、地方の独自の文化やアイデンティティは守り続けたい。(P.14)
その後、EUの政策や、イラク戦争でアメリカに反対したフランス・ドイツとアメリカに追従した国でEUがまっぷたつに割れた経緯などが描写されます。統合した欧州の新たなステップである欧州憲法は、フランスとオランダでの国民投票による否決により、発効が断念されました。欧州憲法が発効されるは、全加盟国の批准が必要なのです。「欧州憲法が無に帰してしまったとの見方は少ない。しかし憲法再生への道筋は不透明だ。(P170)」とあるように、長い目で見れば将来日の目を見る可能性もあります。フランスでなぜ欧州憲法が国民投票で否決されてしまったか、という説明に「ポーランドの配管工」という説明がありました。
国民投票前、「ポーランドの配管工」をめぐる議論がメディアの話題を集めいていた。ポーランドのEU加盟によって、水道の配管工の仕事も、いずれ低賃金で働くポーランドの若者に奪われてしまうだろうというのだ。
この本では言及がありませんでしたが、欧州憲法は高学歴のエリートが賛成にまわり、低学歴の労働者が反対に回ったという傾向があったそうです。エリートは成長を求めるために統一された市場を求め、労働者は低賃金の労働者との競争にさらされる統一市場を怖れたということです。

wikipediaより
ともあれ、ポーランド人は「ポーランドの配管工」などというイメージがフランスのメディアで取り上げられたことに怒らなかったのでしょうか?調べてみると、ポーランドの観光局がこの屈辱を逆手に取って、カッコいい配管工を起用したポスターを用いて宣伝をうったそうです。この広告は、BBCニュースMSNBCニュースでも紹介されていて、画像はwikipediaにもアップロードされていました。いかにもイギリス人とアメリカ人が好きそうなユーモアです。ポラーンド人にとってはフランスメディアの煽動的なイメージ戦略は気持ちのいいものではなかったでしょうが、ポーランド人のユーモアセンスにEUの人々は和んだのではないでしょうか。
大欧州の時代―ブリュッセルからの報告 (岩波新書)
脇阪 紀行 (著)

第1章 ブリュッセルの素顔
第2章 大欧州支える論理と構造
第3章 新政策はブリュッセルに発す
第4章 欧州外交の新展開
第5章 欧州憲法への挑戦
第6章 岐路に立つ大欧州
エピローグ 二つの共同体—ヨーロッパと東アジア

加盟国の東方拡大や、欧州憲法の頓挫を経て、EUはこれからどこへ向かうのか。そもそも巨大組織の仕組みはどうなっているのか。諸政策をめぐる熾烈な駆け 引き、欧州外交の試みなどを多くの事例を通して描き出す。山積する問題を抱えつつも新しい可能性を模索し続ける、壮大な実験の現場からのレポート。
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次世代インターネットIPv6の基本仕様が策定されたのが1998年12月のことなので、今年の冬で10周年を迎えることになります。その間、全てのコンピュータがIPv6で接続されるようにはなりませんでした。現在このブログも現行インターネットIPv4で投稿されています。IPv6は日本が世界で最も進んでいるといわれている分野ですが、ここに来てヨーロッパでの活動も活発になってきました。このエントリーでは、ヨーロッパ委員会が昨日発表した「 ヨーロッパで2010年までに無尽蔵のインターネット・アドレスの源泉が湧きだす詳細版)」と題されたレポートを紹介します。

まず、ヨーロッパにおけるIPv6の背景として、以下のように書かれています。
過去、ヨーロッパ委員会は9億ユーロ(1500億円)をIPv6の投資に割り当ててきました。その結果、ヨーロッパの研究ネットワークはIPv6で結ばれ、ヨーロッパネットワークGEANT (IP/08/354)はIPv6普及で先行することになりました。IPv6に直接関わる30を超える研究プロジェクトはEUの研究フレームワークによって融資されてきました。
以下は、IPv6の普及によって、現行のインターネットのIPアドレス枯渇問題を解決し、安価・容易にインターネット接続したセンサに遠隔アクセスすることで、例えば街灯や、オフィスビルの効率的な電力制御が出来るメリットが述べられています。この辺りは、wikipediaのIPv6に書いてある通り、よく聞くところです。各国のIPv6の取り組みについて記述されているところでは、日本と中国ががIPv6の普及では筆頭に書かれています。
一方、日本ではNTT(Nippon Telecom and Telegraph)はすでに公的なIPv6のバックボーンを備えており、中国では北京オリンピックの前にIPv6とIPv4両方が共存したネットワークの計画を実行しようとしている。アメリカ政府は公共調達にIPv6を要求事項として求めているが、かれらの基本的に彼らのインターネット技術はEUと同等ぐらいである。
つづく文言には、今後の目標が書かれていています。今年末の目標と、2010年までの目標です。
今日の発表では、委員会は加盟国に対して、公的ウェブサイトと電子政府サービスどの政府のネットワークををIPv6に対応させることで、ヨーロッパの公的部門を普及の最前線にすることを通達した。また、委員会では、2008年末までに、ヨーロッパの最も重要なウェブサイトが先導することが望ましく、少なくともヨーロッパのトップ100の放送授業者やオンラインニュース事業者などのウェブサイト・オペレータの貢献を狙う。委員会が管理するEU所有の"europa.eu"は2010年までにIPv6でアクセス可能にする。ヨーロッパのIT事業者が前進するのを促進するため、加盟国は公共調達の条件をIPv6の使用とすべきで(ヨーロッパ委員会とアメリカ政府がすでにそうしたように)、ビジネスと組織の認知度を上げ、移行の手助けをすべきである。
放送授業者やオンラインニュース事業者には、今年末までにIPv6対応することが望ましいとあり、かなり野心的な目標です。しかし、発表元のヨーロッパ委員会の管理する"europa.eu"は2010年の対応を目標としているようです。他人に厳しく、自分に甘い発表のような気もしますが。

何にせよ、ヨーロッパ委員会の決定は、EU加盟国27ヶ国に影響を与えるものです。EUの経済圏は、日本より遥かに大きく、アメリカを凌ぐ規模です。ヨーロッパが本気でIPv6を主導することを決定した時の影響の大きさは、議論の余地がありません。「次世代インターネットIPv6における日本とフランス」で述べた、今年7月からEU議長国を務めるフランスのIPv6へのモチベーションも見逃せません。今後に注目が集まります。
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次世代インターネットIPv6の基本仕様が策定されたのが1998年12月のことなので、今年の冬で10周年を迎えることになります。その間、全てのコンピュータがIPv6で接続されるようにはなりませんでした。現在このブログも現行インターネットIPv4で投稿されています。IPv6は日本が世界で最も進んでいるといわれている分野ですが、ここに来てヨーロッパでの活動も活発になってきました。このエントリーでは、ヨーロッパ委員会が昨日発表した「 ヨーロッパで2010年までに無尽蔵のインターネット・アドレスの源泉が湧きだす詳細版)」と題されたレポートを紹介します。

まず、ヨーロッパにおけるIPv6の背景として、以下のように書かれています。
過去、ヨーロッパ委員会は9億ユーロ(1500億円)をIPv6の投資に割り当ててきました。その結果、ヨーロッパの研究ネットワークはIPv6で結ばれ、ヨーロッパネットワークGEANT (IP/08/354)はIPv6普及で先行することになりました。IPv6に直接関わる30を超える研究プロジェクトはEUの研究フレームワークによって融資されてきました。
以下は、IPv6の普及によって、現行のインターネットのIPアドレス枯渇問題を解決し、安価・容易にインターネット接続したセンサに遠隔アクセスすることで、例えば街灯や、オフィスビルの効率的な電力制御が出来るメリットが述べられています。この辺りは、wikipediaのIPv6に書いてある通り、よく聞くところです。各国のIPv6の取り組みについて記述されているところでは、日本と中国ががIPv6の普及では筆頭に書かれています。
一方、日本ではNTT(Nippon Telecom and Telegraph)はすでに公的なIPv6のバックボーンを備えており、中国では北京オリンピックの前にIPv6とIPv4両方が共存したネットワークの計画を実行しようとしている。アメリカ政府は公共調達にIPv6を要求事項として求めているが、かれらの基本的に彼らのインターネット技術はEUと同等ぐらいである。
つづく文言には、今後の目標が書かれていています。今年末の目標と、2010年までの目標です。
今日の発表では、委員会は加盟国に対して、公的ウェブサイトと電子政府サービスどの政府のネットワークををIPv6に対応させることで、ヨーロッパの公的部門を普及の最前線にすることを通達した。また、委員会では、2008年末までに、ヨーロッパの最も重要なウェブサイトが先導することが望ましく、少なくともヨーロッパのトップ100の放送授業者やオンラインニュース事業者などのウェブサイト・オペレータの貢献を狙う。委員会が管理するEU所有の"europa.eu"は2010年までにIPv6でアクセス可能にする。ヨーロッパのIT事業者が前進するのを促進するため、加盟国は公共調達の条件をIPv6の使用とすべきで(ヨーロッパ委員会とアメリカ政府がすでにそうしたように)、ビジネスと組織の認知度を上げ、移行の手助けをすべきである。
放送授業者やオンラインニュース事業者には、今年末までにIPv6対応することが望ましいとあり、かなり野心的な目標です。しかし、発表元のヨーロッパ委員会の管理する"europa.eu"は2010年の対応を目標としているようです。他人に厳しく、自分に甘い発表のような気もしますが。

何にせよ、ヨーロッパ委員会の決定は、EU加盟国27ヶ国に影響を与えるものです。EUの経済圏は、日本より遥かに大きく、アメリカを凌ぐ規模です。ヨーロッパが本気でIPv6を主導することを決定した時の影響の大きさは、議論の余地がありません。「次世代インターネットIPv6における日本とフランス」で述べた、今年7月からEU議長国を務めるフランスのIPv6へのモチベーションも見逃せません。今後に注目が集まります。
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Grammaire Progressive Du Francais: Ave 400 ExercisesGrammaire Progressive Du Francais 1: Corriges
Grammaire Progressive Du Francais: Avec 600 ExercicesGrammaire Progressive Du Francais Corriges
Grammaire Progressive Du Francais: Niveau AvanceGrammaire Progressive Du Francais Level 3: Corriges
フランスにおけるフランス語教育には、かなりの熱が入っていると感じます。僕は研究所と学校に所属していますが、どちらでも週2回の90分のフランス語の授業が無料で提供されていました。さらに、教科書、CD、ノートが無料で提供される厚遇ぶりです。以前、このブログで紹介した「フランスの外交力」という本では、「文化と言葉は、フランス外交にとって、目的であると同時に手段でもあるのである。とりわけ、フランス語は、歴史的に見てもフランス外交にとって重要な武器であった。(P.147)」とあります。言わば政府の戦略としてフランス語を勉強させられているとも見れますが、フランスからもっと学びたい学生にとっても、利益になることです。

しかし、2ヶ月ほど前、研究所のフランス語の授業はぱったり終わってしまいました。学校のフランス語の授業は続いているのですが、学校はパリにあるので頻繁に参加するにはちょっと研究の負担になってしまいます。研究所の予算とかいろいろあるんでしょうが、困りました。単語、聞き取りは以前紹介したように独学で勉強できます(→フランス語の勉強の仕方フランス語の勉強の仕方2)。会話は普段の生活で練習できます。文法は先生に頼りっぱなしだったことと、間違いを指摘してもらえる機会が減ってしまったことが困りました。以前、紹介した「外国語上達法」では、「文法は、従って学生が外国語を学ぶのを容易にしているありがたい業績なのである。(P.81)」とあるように、数多くの偉大な言語学者の残してくれた業績は最大限利用したいものです。

そこで、研究所の授業で配布されていたプリントの文法書を買って勉強することにしました。それが、Grammaire Progressive Du Francaisです。僕が購入したのは、中級者向けの青い表紙のものです。この文法書は分かりやすいです。左側に文法の解説があり、右側に練習問題が配置されています。270ページぐらいあるので、1日4ページ(文法の規則2つ)ぐらいを進めていくと、2ヶ月ちょっとで終わります。フランスでは書店で普通に手に入りましたし、洋書ですがアマゾンで日本でも入手可能なようです。アマゾンのリンクから、本の内部が少しだけ見れるようになっているので、ちょっと見てみるとどんな感じか分かりやすいと思います。

さらに、このシリーズの良いところは初心者(オレンジ)、中級者(青)、上級者(緑)と全てのグレードが揃っていることです。学習が進んで来てから、より上級の文法書を購入する際に、シリーズを変えてしまうと同じ文法が収録されている可能性があります。全てのグレードが揃っているこのシリーズでは、初心者用をやってから中級者用にアップグレードしたときに、すでに学習した項目が重複しない点が良いと思います。

中級者用のGrammaire Progressive Du Francais(青)には以下の文法が含まれていました。
  1. Le verbe « être » / être動詞
  2. L’adjectif (1) / 形容詞
  3. La négation et l’interrogation (1) / 否定と疑問 (1)
  4. Le nom et l’article / 名詞と冠詞
  5. « c’est » et « il est » / « c’est » と « il est »
  6. Les possessifs / 所有詞
  7. Les noms de parenté et de groupe / 親族と集団の名詞
  8. Les démonstratifs / 指示詞
  9. « Il y a » et « c’est » / « Il y a »と« c’est »
  10. La situation dans l’espace (1) / 空間の中の位置 (1)
  11. Le verbe « avoir » / avoir動詞
  12. L’adjectif (2) / 形容詞(2)
  13. Les nombres / 数
  14. Le temps (1) / 時制
  15. Les indéfinis / 不定冠詞
  16. Les verbes en « -er » au présent / er動詞の現在形
  17. Le temps (2) / 時制
  18. L’adverbe / 副詞
  19. L’expression de la quantité / 量の表現
  20. Le pronom « en » / 代名詞 en
  21. La situation dans l’espace (2) / 空間の中の位置(2)
  22. Le comparatif et le superlatif / 比較級と最上級
  23. Le verbe « aller » / aller 動詞
  24. Le pronom « y » / « y »代名詞
  25. La situation dans l’espace et le temps (3) / 空間の中の位置と時間(3)
  26. Les verbes en « -ir », « -oir » et « -re » au présent / irとoirとre動詞の現在形
  27. Les verbes pronominaux / 代名動詞
  28. Les pronoms compléments / 補語代名詞
  29. Les pronoms toniques / 強勢代名詞
  30. L’impératif / 命令法
  31. Le conditionnel (1) / 条件法(1)
  32. Les relatifs / 関係詞
  33. L’interrogation (2) / 疑問(2)
  34. La négation (2) / 否定(2)
  35. Le discours indirect au présent / 現在形の直接話法
  36. Le gérondif / ジェロンディフ
  37. Les prépositions et les verbes / 前置詞と動詞
  38. Les verbes de déplacement / 倒置の動詞
  39. Le futur proche / 近接未来
  40. Le passé composé / 複合過去
  41. Le temps (3) / 時制(3)
  42. Le passif / 受動態
  43. L’imparfait / 半過去
  44. Le plus-que-parfait / 大過去
  45. Le discours indirect au passé / 過去形の直接話法
  46. « Venir de », « être en train de » et « être sur le point de » / « Venir de », « être en train de »と« être sur le point de »
  47. Le futur simple / 単純未来
  48. Le futur antérieur / 全未来
  49. Le conditionnel (2) / 条件法
  50. Les hypothèses / 仮定法
  51. Le subjonctif / 接続法
  52. Les relations logiques / 論理的関係
Grammaire Progressive Du Francais: Avec 600 Exercices(アマゾン)
Maia Gregoire (著), Odile Thievenaz (著)

フランス語プログレッシブ文法は中級レベルの学生に向けた文法の練習書です。教育法として、本書では左のページに文法の解説があり、右のページには応用の練習や、会話の練習などがある。プログレッシブとは本書がフランスの手順を進捗ごとに追っていくことです。解答は別の本で提供されています(ISBN 209-033849-0)。
La Grammaire progressive du français est une grammaire d'apprentissage destinée aux étudiants de niveau intermédiaire. Pédagogique, elle offre sur la page de gauche un cours de grammaire, sur la page de droite des exercices d'application et des activités de communication. Progressive, elle suit la progression classique des méthodes de français. Les corrigés sont fournis dans un livret séparé (ISBN 209-033849-0)
Grammaire Progressive Du Francais Corriges(アマゾン)
Christine Grall (編集)

練習帳の解答編
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Grammaire Progressive Du Francais: Ave 400 ExercisesGrammaire Progressive Du Francais 1: Corriges
Grammaire Progressive Du Francais: Avec 600 ExercicesGrammaire Progressive Du Francais Corriges
Grammaire Progressive Du Francais: Niveau AvanceGrammaire Progressive Du Francais Level 3: Corriges
フランスにおけるフランス語教育には、かなりの熱が入っていると感じます。僕は研究所と学校に所属していますが、どちらでも週2回の90分のフランス語の授業が無料で提供されていました。さらに、教科書、CD、ノートが無料で提供される厚遇ぶりです。以前、このブログで紹介した「フランスの外交力」という本では、「文化と言葉は、フランス外交にとって、目的であると同時に手段でもあるのである。とりわけ、フランス語は、歴史的に見てもフランス外交にとって重要な武器であった。(P.147)」とあります。言わば政府の戦略としてフランス語を勉強させられているとも見れますが、フランスからもっと学びたい学生にとっても、利益になることです。

しかし、2ヶ月ほど前、研究所のフランス語の授業はぱったり終わってしまいました。学校のフランス語の授業は続いているのですが、学校はパリにあるので頻繁に参加するにはちょっと研究の負担になってしまいます。研究所の予算とかいろいろあるんでしょうが、困りました。単語、聞き取りは以前紹介したように独学で勉強できます(→フランス語の勉強の仕方フランス語の勉強の仕方2)。会話は普段の生活で練習できます。文法は先生に頼りっぱなしだったことと、間違いを指摘してもらえる機会が減ってしまったことが困りました。以前、紹介した「外国語上達法」では、「文法は、従って学生が外国語を学ぶのを容易にしているありがたい業績なのである。(P.81)」とあるように、数多くの偉大な言語学者の残してくれた業績は最大限利用したいものです。

そこで、研究所の授業で配布されていたプリントの文法書を買って勉強することにしました。それが、Grammaire Progressive Du Francaisです。僕が購入したのは、中級者向けの青い表紙のものです。この文法書は分かりやすいです。左側に文法の解説があり、右側に練習問題が配置されています。270ページぐらいあるので、1日4ページ(文法の規則2つ)ぐらいを進めていくと、2ヶ月ちょっとで終わります。フランスでは書店で普通に手に入りましたし、洋書ですがアマゾンで日本でも入手可能なようです。アマゾンのリンクから、本の内部が少しだけ見れるようになっているので、ちょっと見てみるとどんな感じか分かりやすいと思います。

さらに、このシリーズの良いところは初心者(オレンジ)、中級者(青)、上級者(緑)と全てのグレードが揃っていることです。学習が進んで来てから、より上級の文法書を購入する際に、シリーズを変えてしまうと同じ文法が収録されている可能性があります。全てのグレードが揃っているこのシリーズでは、初心者用をやってから中級者用にアップグレードしたときに、すでに学習した項目が重複しない点が良いと思います。

中級者用のGrammaire Progressive Du Francais(青)には以下の文法が含まれていました。
  1. Le verbe « être » / être動詞
  2. L’adjectif (1) / 形容詞
  3. La négation et l’interrogation (1) / 否定と疑問 (1)
  4. Le nom et l’article / 名詞と冠詞
  5. « c’est » et « il est » / « c’est » と « il est »
  6. Les possessifs / 所有詞
  7. Les noms de parenté et de groupe / 親族と集団の名詞
  8. Les démonstratifs / 指示詞
  9. « Il y a » et « c’est » / « Il y a »と« c’est »
  10. La situation dans l’espace (1) / 空間の中の位置 (1)
  11. Le verbe « avoir » / avoir動詞
  12. L’adjectif (2) / 形容詞(2)
  13. Les nombres / 数
  14. Le temps (1) / 時制
  15. Les indéfinis / 不定冠詞
  16. Les verbes en « -er » au présent / er動詞の現在形
  17. Le temps (2) / 時制
  18. L’adverbe / 副詞
  19. L’expression de la quantité / 量の表現
  20. Le pronom « en » / 代名詞 en
  21. La situation dans l’espace (2) / 空間の中の位置(2)
  22. Le comparatif et le superlatif / 比較級と最上級
  23. Le verbe « aller » / aller 動詞
  24. Le pronom « y » / « y »代名詞
  25. La situation dans l’espace et le temps (3) / 空間の中の位置と時間(3)
  26. Les verbes en « -ir », « -oir » et « -re » au présent / irとoirとre動詞の現在形
  27. Les verbes pronominaux / 代名動詞
  28. Les pronoms compléments / 補語代名詞
  29. Les pronoms toniques / 強勢代名詞
  30. L’impératif / 命令法
  31. Le conditionnel (1) / 条件法(1)
  32. Les relatifs / 関係詞
  33. L’interrogation (2) / 疑問(2)
  34. La négation (2) / 否定(2)
  35. Le discours indirect au présent / 現在形の直接話法
  36. Le gérondif / ジェロンディフ
  37. Les prépositions et les verbes / 前置詞と動詞
  38. Les verbes de déplacement / 倒置の動詞
  39. Le futur proche / 近接未来
  40. Le passé composé / 複合過去
  41. Le temps (3) / 時制(3)
  42. Le passif / 受動態
  43. L’imparfait / 半過去
  44. Le plus-que-parfait / 大過去
  45. Le discours indirect au passé / 過去形の直接話法
  46. « Venir de », « être en train de » et « être sur le point de » / « Venir de », « être en train de »と« être sur le point de »
  47. Le futur simple / 単純未来
  48. Le futur antérieur / 全未来
  49. Le conditionnel (2) / 条件法
  50. Les hypothèses / 仮定法
  51. Le subjonctif / 接続法
  52. Les relations logiques / 論理的関係
Grammaire Progressive Du Francais: Avec 600 Exercices(アマゾン)
Maia Gregoire (著), Odile Thievenaz (著)

フランス語プログレッシブ文法は中級レベルの学生に向けた文法の練習書です。教育法として、本書では左のページに文法の解説があり、右のページには応用の練習や、会話の練習などがある。プログレッシブとは本書がフランスの手順を進捗ごとに追っていくことです。解答は別の本で提供されています(ISBN 209-033849-0)。
La Grammaire progressive du français est une grammaire d'apprentissage destinée aux étudiants de niveau intermédiaire. Pédagogique, elle offre sur la page de gauche un cours de grammaire, sur la page de droite des exercices d'application et des activités de communication. Progressive, elle suit la progression classique des méthodes de français. Les corrigés sont fournis dans un livret séparé (ISBN 209-033849-0)
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